判決に裁判官の「推論」の入る余地があっていいわけがない&原子力委員会事務局には電力会社出向組がいっぱい
「事実の認定は、 証拠による」(刑事訴訟法317条)。刑事訴訟法の大原則であるこの文言が虚しく響くきょうびの裁判だが、昨日の名張毒ぶどう酒事件再審請求差し戻し審でも、裁判官が科学的根拠に基づかないシロートの「推論」を展開。結果、再審請求は認めないってさ。そもそも、今回の差し戻し審てのは、最高裁が「科学的知見に基づく検討」が足りないからって差し戻したんだよね。で、弁護側は、犯行毒物は「ニッカリンT」ではない可能性があるっていう鑑定結果を出したんだから、犯行に使用したとされる毒物が「ニッカリンT」だってことは検察が改めて立証しなくてはいけないんだね。それを、この裁判官は想像力をふる活動させて、独自の仮設を立てて、それを根拠に「ニッカリンT」だった可能性がある、ってんだから、弁護団にとってはたまったもんじゃないよね。
陸山会事件でもそうだったように、どうも裁判官ってのは、どなたも想像力がたくましいようで、ていうか名探偵気取りで勝手な「推理」するんですね。おいおいであります。「証拠」に基づいて「事実の認定」をするのが、裁判官の義務であり職責だろうに。そこに裁判官の「推論」の入る余地なんて、あってはいかんのだよ、明智君。なんか、司法がどんどん壊れているといことを改めて教えてくれた決定であった。で、この決定に、郷原信郎氏が、東京新聞に「これ以上続けても、覆すことは難しいと思う」ってコメント出してるんだが、そりゃあ、ちょいとつれなくはありませんか。そうだとしても闘うのが氏のスタンスだと思うのだが、やけに物分りがよくなっちゃって、残念・・・って、またしても、ギター侍の登場でありやした。
昨日のエントリーで、使用済み核燃料の処理方法を議論する原子力委員会の小委員会事務局に、電力会社の人間が参加している、って書いたのだが、どうやらそんな生易しいものじゃなくて、原発関連からの事務局への出向はこの5年間で延べ20人もいるんだってね。そのうち、7~8人の枠が電力会社や原発メーカーからの出向者の指定席になってるんだとか。
原子力委員会の委員長は、「私の指揮の下、チームで行われるので、事務局員が特定の考えを持っていても、審議に影響を与えることはできない」てなことぬかしてますが、これって、原発関連の有識者会議に参加している御用学者の先生たちの「研究費寄付してもらってるからって、私の判断に何の影響もない」って言い草と同じです。こういうのを、世間では、「癒着」って言う。
国会議員の先生たちも、一芸人の生活保護費支給問題を叩くのもけっこうですが、こういう事実を踏まえてもっと他に追求することあるんじゃねえの。たとえば、電力会社や検察の犯罪を追及するとか、政党助成金返却するとか、議員歳費削減するとか・・・それとも、次の選挙のことで頭いっぱいで、芸人叩きのほうがインパクトあるってことなんでしょうか。
原子力委員会事務局に出向している電力関連会社は↓で確認できます。
・東京新聞 TOKYO Web
事務局 原子力委 原発関連から出向延べ20人
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