キム・ヨナは素晴らしい。でも、20点も差がつくだろうか?
女子のフィギュアは予想通りの結果。素人判断ながらキム・ヨナの滑りは完璧。19歳の乙女とは思えない表現力と卓越したスピードは、金メダルにふさわしいものだと思う。ジャンプに入る時も、それまでの演技の余韻が途切れないしなやかさは実に素晴らしい。
でもなのだ。20点以上も浅田真央との差がつくとは思えないのもまた事実なのだ。なによりも、3回転半ジャンプをショートで1回、フリーで2回成功させるという前人未到の快挙に対して、あまりにも評価が低くはないだろうか。なにやら、男子の4回転ジャンプにまつわるプルシェンコの思いと相通じるものがある。演技全般を見渡せば、確かに小さなミスはあった。スケートのエッジが氷にひっかかってバランスを崩したのも、足に疲れがでてきたからだろうと思う。
しかしなのである、フィギュアスケートがスポーツである以上、前人未到の技を成功させたことへの称賛が点数に反映しないというのは、いまひとつ納得がいかない。もう一度言いたい、本当に20点も差が開いていいものなのだろうか。さらに、3位のロシェットとの差がわずか2.86というのもほんまかいなという思いだ。採点競技の難しさとはいえ、やはり納得いかないものは納得いかないのであった。
ミキティは残念だったけど、クレオパトラ可愛かったな。鈴木も8位は立派。男女揃って全員入賞のフィギュアは、どんなにほめてもほめたりない。独裁者慎太郎君にはこの機微はわかんないだろうなあ。
最後に滑ったアメリカの長洲未来は、カナダのロシェットより絶対に上だと思う。3位長洲、4位安藤、5位ロシェット、これが僕の独断的順位なのであった。
それにしても1位から5位までにアジア系が4人というのは、かつてのヨーロッパ、アメリカ勢が席巻していた時代を知っているだけに隔世の感がある。東洋人、恐るべしなのだ。
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