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2010年2月15日 (月)

小沢狂想曲から見えてきたこと。

 昨日の女子のモーグルは面白かった。なによりも、モーグルというスポーツがとてもパワフルになっていたことに驚いた。ターンやエアといったテクニカル面はもちろんだが、いかに速く滑降するかということが大きなテーマになっていることがその理由だろう。スピードが求められるということは、足腰の強靭さが要求されるわけで、必然的にパワフルな滑りになっていく。

 パワーが求められると、体格的に恵まれない日本人にとってはかなり不利になる。そう考えると、今回の女子モーグルの日本選手の活躍は賞賛に値する。上山愛子が28秒台でゴールした時には、感動的ですらあった。ついつい、外国人選手のミスを願ってしまったほど、メダルを獲らせてあげたかったと思う。そして、もう一人、里谷の乾坤一擲の滑りに拍手。結果として転倒はしたが、無難にまとめるのではなく果敢に速さに挑戦した姿勢は素晴らしい。なんだかんだありながら、5回連続オリンピック出場はそうそうできることではない。

 さてさて、小沢君が政治倫理審査会への出席を拒否したそうだが、またメディアは説明責任とかなんとか、いろいろ言い出すんだろうけど、この間の小沢狂想曲で見えてきたことかがいくつかある。そのなかでも、とても大事なのが「記者クラブの開放」と「取調べの可視化」だろう。

 「記者クラブの開放」は、民主党の公約のひとつ。とはいえ、岡田君と亀井君が頑張っているくらいで、まったく進展が見えてこない。小沢狂想曲における検察リークの垂れ流しも、すべては閉鎖的な記者クラブ制度に起因している。海外メディァからも以前から指摘されているというのに、大新聞はまったくこのことに関して無視を決め込んでいるのは本当に解せない。

 「記者クラブの開放」は、実は小沢君の信念でもあり、自民党時代に早くも着手していことはほとんど知られていない。小沢狂想曲の渦中にあっても、すべてのジャーナリストに会見を開放してきたという事実すらメディアは報じない。西松がらみで噂になった自民党の議員の誰一人として記者会見を開かないのとは雲泥の差だ。情報開示しているという自負があるこそ、小沢君にしてみれば、これ以上何を説明する責任があるのかということになる。

 それはともかく、この前近代的な記者クラブ制度を一日も早く見直すことが、鳩山ポッポ君の喫緊の使命ではなかろうか。

・カルテル的な利益集団」記者クラブを放置すれば日本は海外メディアから捨てられる  

 「取調べの可視化」については、この国会で是非とも法案を通して欲しい。冤罪阻止のためにはもちろん、石川君の女性秘書軟禁聴取のような違法行為が起きないためにも、「取調べの可視化」が必要なことは言うまでもないが、もうひとつ「日米地位協定の見直し」も実は可視化がネックになっている。

 米軍基地の兵隊が事件を起こすたびに身柄引き渡しが問題になるが、これを拒否する理由のひとつが「取調べの可視化」にある。つまり、取調べに弁護士の同席も認められず、なおかつ録音・録画もない状況で長時間の取調べが行われる日本の捜査のあり方に疑問が持たれているのだ。「取調べの可視化」が実現すれば、身柄引き渡しを拒否する理由がなくなるという意見もある。ある意味、「可視化」に反対するということは、「日米地位協定の見直し」を阻害するものと言えなくはない。

 小沢君を追及するのは結構だが、ジャーナリズムとして恥ずかしいことをしていないか・・・そのことをこそ自らに問い直して欲しい。

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