このままでは新聞、TVに未来はないかもな・・・。
昨夜のNHKスペシャルは、放送記念日特集ということで、「激震 マスメディア~テレビ・新聞の未来~」を放映。メールはもちろん、ツイッターまで用意して、視聴者のリアルタイムなご意見なんぞも紹介しようという気合の入れようだったが、これがすべてから回り。そりゃそうでしょ、ツイッター用意したからって、その使い方がこれまでのFAXやメールでのご意見募集と同じなんだから。新しいツールを使ったからって、作り手の側がそれを理解して使いこなせなきゃ何の意味もないのだから。
これって、新聞やTVがネットとのコラボレーションを模索してもなかなかうまくいかないのと同じだ。つまりは自分達のやり方を単純にネットに持ち込んでもだめなわけで、まずはこれまでのメディアとしてのあり方を検証することから始めないとね。
NHKスペシャルの討論も、だから噛み合うわけがない。特に、パネリストとして出演していた新聞・TV側の人選はどうにかならなかったのだろうか。日本新聞協会会長(読売グループの社長でもある)と日本民間放送連盟会長(テレビ朝日顧問だって)は、出なけりゃ良かったと思うよ。広告収入がどうしたとか、発行部数がどうしたとか、ビジネスの側から論を起こそうというのが、もはや場違いな議論だってことがわかっていない。いまでも、新聞やTVは上等なジャーナリズムだと錯覚しているのも痛々しい。
こんなのがトツプにいたんじゃ現場も大変だと思ったが、その現場からの意見も従来の枠組みを超えた発想がまったく感じられない。第2日本テレビの番組制作がちよこっと紹介されたが、このディレクターがかの『電波少年』の担当ね。伝えるべき視聴者像をとらえきれていないジレンマみたいなものは感じたが、それって地上波のTV屋さんの域を出てないんだな、と痛感。これまでの手法なんか何も役に立たないというところから始めないとだめなのに、そこがわかってないんだよね。結局、トップのおっさんたちと同じで、まだまだ新聞やTVに幻想を持っている。
岡田外務大臣が記者会見をオープン化したことで、ネットジャーナリズムの参加といった新しい動きが起きているなんてことも紹介していたが、おいおいである。記者クラブの既得権益を死守しようという自らの立場の説明なしに、あたかもオープン化という試みも始まってますなんてよくもまあ言えたものだ。日本新聞協会会長も日本放送連盟会長も、さらにはパルリストのひとりだったNHK副会長も、このことに関してはまったく沈黙。ま、こんなもんだろうけどね。
それにしても、放送記念日特集というには、あまりにもお粗末な番組だった。新聞やTVはいつまでたっても懲りない面々の集まりなのだということが、改めてわかっただけでもよしとしよう。ああ、それにしてもこれが放送記念日の特集か・・・なんだかなあ。
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