歌舞伎座閉場と官房機密費
本日は歌舞伎座の閉場式。3年後には新しい歌舞伎座の杮落としとなるのだが、いったいどんな建築になってるんでしょう。完成予想図みたいなものをチラっと見たが、地上29階の高層ビルとの併設になるんだとか。歌舞伎座の概観はどうなるんだろう。せめて現在の概観は残せばよかったのにとつくづく思う。
思えば、歌舞伎座に初めて足を運んだのは小学生、おそらく6年くらいのことだと思う。演目は、「義経千本桜」だったことを鮮明に覚えている。父親の勤め先が歌舞伎座の目の前だったこともあって、それからちょくちょく歌舞伎座に連れられていったが、なぜか先代の中村勘三郎の「赤い陣羽織」を観た記憶がある。気になって調べてみると、木下順二原作によるこの演目の初演は、1955年。映画化もされ、勘三郎の映画初出演作でもあったとか。滑稽な所作で笑いを誘う勘三郎を観ながら、いい役者だねえ、なんてガキのくせして感じ入っていたんだから恥ずかしい。これはおそらく中学生の頃ではないだろうか。いっぱしに演劇論関係の本を読んで頭でっかちな演劇少年してたっけ・・・今思えば汗顔の至りではあります。
歌舞伎座も改築となり、銀座の街並みも昔とはずいぶと変わってしまったが、大人の街としての心意気だけはなくしてほしくないとつくづく思うのであった。
さてさて、野中広務君が暴露した「官房機密費」の一件は、その後まったく進展を見せないが、「政治とカネ」を糾弾するメディアの無視ぶりには大いに笑える。そりゃそうだよね、「テレビで立派なことをおっしゃりながら盆と暮れに官邸からのあいさつを受けている評論家には亡くなった方もいる」(琉球新報より)なんて言われちゃったんだから。これにいち早く反応したのが、田原総一朗。ツイッターで、「そうしたマスコミ工作はあったが、自分はもらっていない」と呟きつつ、火消しに懸命になっていた。もっとも、野中君は、拒否した評論家のひとりとして田原総一朗の名前をあげてくれたからいいけど、そうでない御用評論家、ジャーナリスト、タレントはビクビクもんだろうな。
新聞の論説委員にだって怪しいのはいる。去年の5月にひょっとこ麻生君に招かれて、東京・虎ノ門のホテルオークラ内の日本料理屋「山里」で会食した朝日、毎日、読売のお三方なんかかなりきな臭い。この会食の件は、「首相の一日」にしっかりと出ていたことだ。これじゃ、野中君の暴露話においそれとは乗れない。だって、自分達に火の粉が降りかかっちゃうんだから、ここはじっと首をすくめてほとぼりが冷めるのを待っているということなんだろう。
これで、民主党政権が誕生してからの異常ともいえる政権批判の裏側がなんとなく透けて見えてきた。疑われている御用評論家、ジャーナリスト、タレントは、説明責任あるんじゃないの。小沢君ばかりに説明責任押し付けていると、そのうち世間から見捨てられるよ。なんてったって、あなたたちの好きな「市民感覚」では、これってワイロなんだからさ。ワイロもらって権力と手を結んだんだから、「善良な市民」は許しませんぜ。
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