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2010年5月17日 (月)

検察とカネ

 土曜日に冷たい川風に吹かれたためか、喉がちょいといがらっぽい。ドラ猫に風邪をうつすかもしれないので、家の中でもマスク着用を義務づけられるという哀れな飼い主なのであった。

 さて、昨日のTV朝日『ザ・スクープスペシャル』は、リベンジというには少々物足りなかったが、検察という無法者の姿とそれを支えた自民党政権という構図が改めて見えてきたのはとても面白かった。検察裏金問題を告発しようとした元大阪高検公安部長三井環氏が逮捕された事件で、その節目節目で当時の法務大臣である自民党の森山真弓が記者会見をするのだが、それがすべて検察の筋書き通りの内容で、あたかも三井氏が極悪人のような受け答えをしているのを見せつけれられると背筋が寒くなる思いだった。

 特に気になったのが、裁判も始まっていないというのに、「懲戒免職」に言及したことだ。これは明らかに「推定無罪」の原則を逸脱したもので、TVでチャラチャラ無責任なことをくっちゃべってると御用評論家ならまだしも、時の法務大臣が記者会見で述べることではない。逮捕または起訴=有罪という刷り込みは、この事件からもう始まっていたということがよくわかる。

 三井氏が逮捕された後は、検察リークが新聞、TVを席巻し、彼を極悪非道の検事にするために暴力団からの接待なんていう話まで出てくる。これに対して、メディアは唯々諾々と検察リークを流すだけ。小沢狂想曲とこれもまたそっくり。そうした検察の動きを「チェックできないマスコミは共犯者でもある」という訥弁鳥越君のコメントは重い。判決では、三井氏は有罪となったとはいえ、検察の裏金に関しては認定しているという事実があるにも関わらず、メディアはそこをまったく突かなかったんだからね。TV朝日も訥弁鳥越君も昨日の番組をリベンジと位置づけているようだが、ならば今後ジャーナリストとしての矜持を持って、この事件を追い続けて欲しい。

 自らの裏金疑惑を隠蔽する検察に、「政治とカネ」を語る資格なんてないんだということが改めてわかっただけでも、検証番組としての意味があったのではないだろうか。

 ところで、12日のブログにも書いた京浜急行と大田区がもめている件で、レイシスト石原君が「羽田空港まで自転車で行けばいいじゃないか」とのたまったそうな。本人も大田区在住だからね、区民はカチンとくるのはよくわかる。ま、これからは、レイシスト石原君が羽田空港使う時には自転車で行ってもらおう。

 で、今朝のTV朝日『スーパーモーニング』でもこのことが話題になっていたが、ヤメ検弁護士の田中君が、「渋滞解消したんだからいいじゃない」なんていつもの通りの他人事発言していた。普天間基地に関して、「住民エゴ」もって放言したくらいだからさもありなんか。目つきの悪い松田(貴史)君も「各駅は止まるんだからそこまで反対しなくても」てなことを偉そうにコメントしていたが、どちらの意見も「基地があるおかげで経済的にも潤ってるんでしょ」って沖縄の人たちに言ってることと根は似ている。つまり、自分達に直接関係ないことは、表面的な事象や印象にたよって問題を単純化してどうにでもコメントできるってこと。なんだか沖縄の人たちの気持ちが爪のアカくらいは理解できたような気がしたのであった。

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