「暴力装置」・・・懐かしい言葉だこと。
今年も乾燥肌の季節がやってきた。年初のブログにも書いた「オリブ油」のおかげで、いまのところかゆみがでることもなく安泰の日々が続いている。空気が乾燥しだす今の季節にしっかりケアしておくのが乾燥肌予防の鉄則。というわけで、「オリブ油」をせっせっと肌になじます毎日なのであります。
なんちゃって法務大臣に対する問責決議が提出されるようだ。大臣就任祝いかなんかのパーティーにおける悪い冗談がまずかったんだけど、口は禍のもとってことでしょう。発言の内容からすれば、とてもじゃないが擁護はできんもんね。大臣答弁なんて、なんちゃって法務大臣の言う通りなのが現状であるとはいっても、それを面白おかしくスピーチしちゃダメだろ。やっぱり、お引取り願うしかないか。もっとも、問責決議には拘束力がないから、おそらく居座るんだろうけど。
なんちゃって法務大臣に続いて、阿波の古狸も、「暴力装置」発言で追及されている。なんとまあ古い言葉を持ち出したものだ、とこの発言を聞いた時は思ったのだが、広報マン上がりの世耕君はここを先途と突っかかって、結局謝罪しちまった。でも、謝罪するほどのことはないんだけどね。そもそ、「暴力装置」ってのは、政治学では一般的な言葉で、学術用語といってもいい。マックス・ウェーバーの『職業としての政治』では、警察や軍隊を指して「政治は暴力装置独占する権力」と規定している。古くはレーニンもこの言葉を使っている。
そのため、ヒゲ隊長の佐藤君のように、「マックス・ウェーバーによる「暴力装置」とは「軍隊・警察は国家権力の暴力装置である。国家から権力奪還するためには社会の中に新たな暴力が組織化されなければならない」と暴力革命を是とし、国家は悪であるとの認識では?仙谷官房長官がこの考えであれば、マルクス主義から脱却していないの?」なんてつぶやいちゃうマヌケな御仁まで出てくる始末だ。マックス・ウェーバーとレーニンごっちゃにしてるわけです。ちなみに、マックス・ウェーバーは社会主義者でも共産主義者でもないし、唯物論とは対極に位置したような人物だ。
さらに言うなら、もうネットではさんざん出回ってるけど、アンパンマン・石破君は、昨年の3月に、「警察と軍隊という暴力装置を合法的に所有するのが国家の一つの定義」と発言している。つまり、それほど目くじらたてることではなく、逆にマックス・ウェーバーを知らなかったとしたら、世耕君も丸川君も恥ずかしいってことになるんじゃないの。ちょっと気の利いた政治家なら、「なんと時代錯誤な言葉を。お里が知れますよ」ぐらいのこと言って切り返してほしいもんだ。そうすりゃ、国会討論も少しはインテリジェンス溢れるものになるだろうに。
「暴力装置でもある自衛隊、ある種の軍事組織だから特段の政治的な中立性が確保されなければならない」という阿波の古狸の発言は、それ自体は正しいと思うけどね。問題があるとすれば、「暴力装置」なんて言葉を国会の答弁に使っちゃうという場を読めない感性にあるんじゃないの。さもなくば、広報マン上がりの議員に突っ込まれた時に、「これまた失礼しました。マックス・ウェーバーご存知かと思ったもので。そうですか、ご存じない。いやあ、時代ですかねえ、ならば、実力組織と言いかえますけど、それでいかがでしょう」ぐらいのこと言っておちょくってやればいいのにね。
なんちゃって法務大臣の発言はどう見たってバツだけど、こちらの発言はあまり居丈高に突っ込むとそれこそ「お里が知れる」というもの。ちょっとした政治家の教養度が問われてるのかもよ。
最後に、どうしても触れておきたいのが、今朝の朝日新聞の「耕論」に載っていた福耳・枝野君の談話だ。「世論調査は悪者か」というテーマで語っているのだが、「ネット上の調査で得られるネット世論は、ネットを使える人の回答であり、社会全体を反映しているのか、疑問です。世論を知るための参考の参考にはなると思いますが」なんてことをのたまっていた。「ネットを使える人の回答」ってなんのことでしょうね。そんな理屈なら、マスメディアがやっている電話を使ったRDD法による世論調査だって同じでしょ。電話といったって携帯は入ってなくて家電だけなんだから、つまりは「家電を使える人の回答」にすぎないってことになる。「ネットだから云々かんぬん」という理屈はもう止めたほうがいいと思うよ。小沢君が情報発信の場としてネットを重視してきている姿勢と比べると、なんとまあ小さいんだろう。大きいのは耳だけってことか、と嘆息する今日この頃なのだ。
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コメント
今回の「暴力装置」と言う言葉が何故悪いのかさっぱり理解出来ません。
当然でしょ、と言う感想でしかありませんでしたね。
暴力装置で無かったら、戦争も出来ないしょう。
矢張り私もマルクスやマックスウエーバー世代だからでしょうか(^-^;
それにしても世耕氏始め自民党の議員は、まさか自衛隊は平和時の為にしか存在しえない組織とお考えなのではないのでしょうね。
そうなると、万一他国が侵略して来た時にはとても自衛は出来ないでしょう。
だって、他国が軍事力を行使して来た時、こちらは力で対抗する事は有り得ないのですから。
ああそうか。
日本は平和憲法を頂いているのだから、たとえ軍事力を行使してもそれはあくまでも平和活動なのだと言いくるめる積りなのかな?
私の学生時代に憲法の教授は軍備を撤廃して、他国の侵略に対しても軍事力で対抗すべきではないと教えてくれたものだが、まさか世耕議員はそれと同じ見解ではなかろうと思えるのだが・・
ひょっとして、彼は徹底的な軍備廃止論者なのかも
そうだとすると、頼もしい限りですね。
投稿: こじ | 2010年11月19日 (金) 11時15分