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2011年3月30日 (水)

「贅沢は敵だ」という嫌な時代の雰囲気が漂い始めている。

 タイが発電施設を貸してくれるんだとか。24万世帯に電力を供給できるポテンシャルがあるというから、夏場の電力不足にも十分対応してくれることでしょう。いやあ、ありがたい。海外から多くの支援が寄せられているというのに、東電は所有する施設を被災者のひとたちに開放していなかったんだってね。社員寮や保養施設はけっこうあるっていうから、震災後に迅速に手配していたら、どれだけ助かったことか。検針できないことをいいことに2月分と同じ請求書を送りつけるのはおそろしくスピーディーだったくせに、なんともとぼけた会社だこと。もう、怒る気力も失せちまう。

 ところで、原発作業員の被曝に備えて、虎の門病院が「造血幹細胞」の事前採取を訴えている。大量被曝による放射線障害の治療には造血幹細胞の移植が効果的なのだが、他人からの移植だと拒否反応が出たりする危険性がある。そこで、自分の造血幹細胞を採取しておいて、万が一の場合に備えようというものなのだが、なんたらシーベルトとかなんたらベクレルとか、わけわかんない数字聞かされるよりも、こうした医療機関の具体的な動きの中に原発(人災)事故の深刻化さがひしひしと伝わってくる。プルトニウムが漏れてるにもかかわらず、「人体に影響はない」と大本営発表を繰り返すマスメディアのなんという虚しさよ。

 さてさて、レイシスト石原君がまたやってくれた。今度は、「花見自粛しろ」だってさ。その理由がふるっている。「同胞の痛みを分かち合うことで初めて連帯感ができる。戦争の時はみんなこらえてやったんだ。戦には敗れたが、あの時の日本人の連帯感は美しい」んだそうな。これを聞いて、政治家ってのはつくづく言葉が大事なんだと思った。「お花見で元気を出そうというお気持ちはわかりますが、電力も不足しているおり、ここはちょいとこらえていただけるとうれしい」てなことを言えばいいのに、相も変わらず上から目線で、「あの時の日本人の連帯感は美しい」ってきたもんだ。そもそも、「花見自粛」なんてお上から言われなくったって、こちとらわかってまんがな。ま、花見にかこつけて、「主張する都知事」を演出しようという三文芝居ってことか。しょせんは、作家というより売文のひとだからね。

 「贅沢は敵だ」という嫌な時代の雰囲気が漂い始めているけど、「贅沢は素敵だ」と敢えて口にすることこそ明日への活力になるのではと愚考する今日この頃なのだ。

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» 自分の事は自分で考えよ。マスコミに惑わされるな [岩下俊三のブログ]
連日言っているように煽るつもりはないから、これでも控えめにコメントしている。しかしマスコミ報道に踊らされて、自らの健康を壊したり次代を背負う幼児を害していい筈はない。 ... [続きを読む]

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