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2011年5月25日 (水)

冤罪を生み出す検察腐敗の構造。

 政治家、官僚、財界人といった魑魅魍魎な人々の迷言、妄言といった類ほどはた迷惑なものはないのだが、久々に呆気にとられるお言葉を拝聴させていただきました。原子力(暗然)委員会の原子力は儲かりまっせ委員長、斑目君です。

 曰く、「逃げ出したら末代の名折れ」「『再臨界の可能性はゼロではない』は、事実上ゼロだという意味」なのだそうだ。いやはや、異論反論オブジェクションするのも馬鹿馬鹿しいアホな発言だけど、これが日本の原子力行政のトップの知性ならぬ痴性ってやつかと思うと、情けなくて泣けてくる。寝ぐせ男の亀井君が更迭を要求する気持ちはよくわかる。一昨日の参議院行政監視委員会で、京大の小出助教が、ガンジーが提唱した{7つの社会的大罪」を引用していたが、さしずめ原子力儲かりまっせのオッサンは、「人格なき教育」の落とし子であり、「人間性なき科学」の体現者ってところか。

 ところで、昨日は布川事件の再審公判で無罪判決が出た。予想されていたこととはいえ、とにもかくにもめでたい。布川事件は、「別件逮捕」「代用監獄」「密室での取調べ」、そして「自白偏重主義」という、冤罪につながるフルセットともいえるもので、その判決の日に初の全面可視化による取調べが行われたというのも因縁めいたものがある。

 とはいえ、判決主旨には、ちょいと不満が残る。たとえば、自白を録音したというテープが編集されていたことについて、「悪意とは断定できず、機器の故障とも考えられる」のだそうだ。ほんまかいな。おそらく、警察による「テープの改竄」を認定しちゃうと、警察の責任問題にも発展するし、なにより前田捏造検事の郵便不正事件が裁判官の頭をよぎったんではなかろうか。ま、いつもの妄想ですけど。

 やはり、布川事件が冤罪に至った捜査のあり方も含めて、判決文に反省の色が見えないのは納得がいかない。冤罪をなくすには、取調べの可視化はもちろん、証拠の全面開示も一日も早く実現すべきなんでしょうね。

 とりあえず、可視化については動き始めたようではあるけど、これだって一応やってみますけどね、ってのが本当のところで、なんだかんだ理由をつけて法制化まではいかないような危惧もある。昨日のブログにも書いた元検察官の市川寛氏の告白を聞けば、検察にとってはとてもじゃないが可視化なんか認められないってことがよくわかる。千枚通し使って脅したり、机の下で蹴りいれたり、壁に向かって直立不動で立たせたり・・・拷問と見紛うような取調べしてるんだから、可視化やられた日には特別公務員暴行罪で全員逮捕だもんね。

 改めて、市川氏の発言に耳を傾けると、それが示唆するものは日本の検察権力の腐敗の構造であり、暗澹たる思いに駆られるくろねこなのであった。

 一昨日の明治大学におけるシンポジウム「検察、世論、冤罪」での市川氏の告白は、こちらをどうぞ。市川氏の発言は、1時間20分過ぎあたりからです。

・シンポジウム「検察、世論、冤罪」

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