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2011年5月26日 (木)

いまだメディアを闊歩する御用学者&水谷流「裏金の心得」

 今朝のことである。めったに観ることはないNHKの『あさイチ』なんて番組をなんとはなしにつけ流していたら、どうやら本日のお題は「どうなってる?私たちのまわりの放射線測定」ということで、20ミリシーベルトが話題になっていた。なぜ20ミリシーベルトになったのか、なんてことについてNHKらしく当たり障りのない説明を続けていたのだが、なんとコメンテーターのなかに東大医学部放射線治療チームの中川恵一先生がお出ましになっていたではありませんか。で、「20ミリシーベルトではガンになりません」てなことを言い放っておりました。いやはやであります。万が一、いまの福島の子供たちが大人になった時に、ガンが多発したらどんな責任とってくれるんだろう。おそらく、放射性物質との因果関係はわかりません、ってなことをほざくんだろうなあ。

 放射能が人体にどんな影響を及ぼすかってことは、実は誰にもわかっていないんだよね。その意味ではチェルノブイリは、たくまずして人体実験になってしまったわけで、福島だってその可能性は大いにある。だからこそ、心ある医師たちはその危険性を過小評価することなく、真摯に放射能と向き合っているのだ。だから、「20ミリシーベルトでも危険」という立場をとるのだ。つまり、何が起こるかわからない怖さをちゃんと受け止めているってこと。

 それにしても、中川大先生の能天気なご高説には、シロートながら「喝」を入れさせていいだきます。

 それに比べれば、タレントの山本太郎のなんと「アッパレ」なことよ。で、その山本太郎がツイッターでつぶやいていたのだが、どうやら「原発発言」が問題にされてドラマをキャンセルされたらしい。こういう時こそ、芸能マスコミの存在する意味があると思うのだが、皆さんしっかり無視しとります。「ダンス甲子園」で芸能界入りしたようなもんなんだから、たけしなんか自分の番組でフォローしてやればいいものを。ま、しないやね、そもそも本当に危険なことにはほっかむりしちゃうタイプだから、たけしは。

 大震災ではチャリティーコンサートなんか開いてるアーティストも、「反原発」をテーマにコンサートはしないもんね。ま、大震災は商売になるけど、「反原発」ではビジネスにつながらないってことなんでしょう。清志郎の「反原発」メッセージを称賛した仲間たちはどうしちゃったんだろうね。こうなると、斉藤和義がいっそう清々しい。

 ところで、陸山会事件の公判が佳境に入ってきたようだ。24日には水谷建設の元会長が証人として出廷。「カネを用立てる手配をしたのは事実だが、実際に渡ったのかは分からない」と証言して、川村とかいう社長の「金を渡した」っていう証言と対立。で、面白いのが、父親の代から受け継いだという「裏金の心得」なるものだ。日刊ゲンダイがコンパクトにまとめているので引用します。

水谷流裏金の心得
●裏金の準備は原則、受渡日の朝。それから三重・桑名市の本社を出ても、相手先に着ける時間にアポを入れるべし。
●受渡日の前に裏金を持ち出す場合は翌朝一番で相手先に届けるべし。
●現金は1人で渡さず、「見届け人」を立ち会わせるべし。
●代理人が受け取りにきたら、約束の本人に電話で確認し、代理人にも預かり証を書いてもらうべし。

 いやはや、笑ってしまうほどの「裏金哲学」でありますが、現金5000万円を渡したっていう川村社長の行動は、ことごとく「心得」に違反しているのだとか。小沢君側に渡すはずだった金は、川村社長がどこぞの女にくれてやったんじゃないのってな噂まで出ているらしい。つまり、会長に内緒で社長がネコババしちゃったという、推理ドラマでもいまどきなさそうなベタな話になってきているらしい。

 川村社長が5000万円手渡したっていう証言はデカデカと扱った新聞、TVも、元会長の証言については検証するような報道は一切なし。そもそも、裏金問題って起訴事実とは関係ないわけで、小沢君がいかに金に汚いかってことを言いたいだけのものなんだよね。もし、川村社長の証言に信憑性があって、裏もとれてるなら贈収賄で逮捕すればいいんだからね。

 さらに、水谷建設の元運転手は、「元社長がホテルで裏金を渡したと検察側が主張している日について、検事から『サインしてもらわないと困る』と言われ、調書に署名させられたが、その日に元社長をホテルに送った記憶はない」と証言してるんだが、これって調書をでっち上げるための強要ですね。

 陸山会事件公判は、とてつもなく漫画チックな様相を呈してきたようで目が離せません。とはいえ、小沢君と偽黄門コーゾーの共同誕生日会ってのも、そうとうトホホなマンガではあります。

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