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2011年6月26日 (日)

元GE原子炉技師はかく語りき・・・「原発では『事故は起こる』という前提で、ものごとを考えなければいけない」

 復興構想会議の提言がようやく答申されたけど、なんですね、ようするに増税が必要よって言ってるだけで、具体的な青写真が見えてこないのにはガッカリです。鳴り物入りで始めたくせに、何のための会議だったんだろう。復興構想というからには、夢が広がるような未来予想図をちょっとは期待してたんだけど、提言に書かれてることってまんま官僚の作文で、具体的なのは増税だけ。会議に参加したお歴々は、この提言をうやむやにはさせない、なんて息巻いてるけど、それほどのものかねえ。「脱原発」の言葉なんかどこにも見えないし、漁業特区なんてことも言ってるけど、地元の漁師によれば意見聴取すらなかったってんだから、もめるよ、きっと。単なる机上の空論を積み重ねただけの提言なんか、時間の無駄だったんじゃないのでしょうか。

 ところで、運転停止した浜岡原発の耐震補強工事の確認検査をした財団法人発電設備技術検査協会というのがあるのだが、どうやら「役員に中部電力などの複数の電力会社の幹部が就任していた」ようだ。さらに、常勤の理事長と専務理事は経産省のOBってんだから、原子力村の住人が検査してたったわけっすね。補強工事が行われたのは、2008~09年にかけてのことで、「中電は『第三者による公正なチェックを受けた』とし、東海地震に耐えられると主張する根拠の一つにしていた」って言うんだが、ま、検査される側と検査する側が同じ釜の飯を食った連中なんだから、典型的なお手盛り検査ってことです。原子力安全・(不)安院と資源エネルギー庁が経産省に同居しているのと同じ構造がここにもあるわけで、「安全神話」ってのはこうやって安易にお墨付きを与えらることで創られてきたんですね。福島第一原発も同じです。ってことは、フクシマは明らかな人災事故であり、やっぱり東電が証拠隠滅する前に強制捜査するべきだと思うけどなあ。

・東京新聞
浜岡原発補強 検査団体に電力幹部ら

 今朝の東京新聞「こちら特報部」は、GE(米ゼネラル・エレクトリック)の元原子炉技師で、福島第一原発の沸騰水型炉「マークⅠ」を開発したブライデンボー氏のインタビューを掲載。今回事故を起こした「マークⅠ」の格納容器の強度不足を早くから指摘し、抗議の辞職をしたひとだけに、「100%安全な原発はない」という言葉にも説得力があって怖いほどだ。こういうひとこそ国会に呼んで、ご意見を拝聴すればいいのに、そんな動きが微塵もないのが情けない。「原発では『事故は起こる』という前提で、ものごとを考えなければいけないのだ」と警鐘を発しているが、「安全神話」をでっち上げてその影にひっそ隠れてしまう原子力村の住人とは、科学者としてのというより人間としての品性が違う。「原発は安全」という前提と、「原発は事故を起こす」という前提のどちらを選択するか。いま、それが求められているのだと世界の中心で叫びたい心境のくろねこであった。

【くろねこの競馬予想】

 上半期最後の大一番、宝塚記念。久々に豪華なメンバーが揃ったが、ちょいと気にかかるのが清水成駿も指摘していたように、16頭中12頭が社台グループの生産馬ということ。さらに、そのうちの7頭が社台グループの持ち馬っていうんだから、公平さということからすればこんなに怪しげなレースもない。ここからは清水理論を借りれば、社台としてはサンデーサイレンスの産駒は過剰気味なわけで、これからは非サンデーサイレンス系の種牡馬にシフトしたいところ。というわけで浮上するのがキングカメハメハ産駒のルーラーシップというわけだ。母エアグルーブのお父さんはトニービンだから、母系にもサンデーの血は入っていない。

 そうした思惑と同時に、4歳になってからの充実度も考えあわせれば、ここは素直にルーラーシツプからが妥当なところか。相手にはちょっとひねってナムラクレセントとトゥザグローリー。大穴に菊花賞3着で阪神得意のビートブラック。

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コメント

「強制捜査するべき」強く同意です。 ただ正直私はケーサツの捜査なんかは信用していないのですが、今迄企業が事故を起こすと必ず業務上ナンタラの疑いで強制捜査が行われてきたのに、史上最悪の今回はなぜ無いんだ?と疑問に思ってきました。やはり同じ穴の、、、  ご同居人だからとしか思えません。

投稿: Yoshi | 2011年6月27日 (月) 22時11分

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