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2011年6月18日 (土)

電力総連の幼稚で腐った体質。

 昨日、これまで原発推進派だったデザイナーと打ち合わせをしていたのだが、終了後にちょいと飲んでいた時のことだ。何気に原発の話になり、彼曰く、「ここまできたら原発推進する確かな根拠がなくなっちゃったね」。「安全」「安価」「クリーン」という原発のキーワードがことごとく崩壊しちゃったんだから、彼の言に静かにうなずいたのだった。大阪市長が、「安全でクリーンなエネルギーという神話が崩れ去った。脱原発目指して力を合わせませんか、と大きな声でいいたい」と、「脱原発」を宣言したのも、むべなるかななのだ。

 大阪市は関電の筆頭株主でもあり、成り行き次第では株主総会で「脱原発」を訴える可能性もありそうなのだが、それに引き替え、東京のレイシスト知事は、東京オリンピックに地道をあげているのだからたまりませんわ。東京だって大阪と同じように、東電の大株主なんだから、いつもの傲慢なハッタリで一言言ってやりゃあいいものを、こやつは金や権力にはトコトン弱いときてるからね。

 しかしまあ、「老いの一徹」とは言うけれど、ここまでくると「老醜」というしかない。だいたいですね、「復興の象徴」としてオリンピックを位置づけようてんだが、これって、「復興」の押し売りです、どう考えたって。そもそも、「復興の象徴」」とするなら、東北で開催することこそ筋ってもんだろう。とはいっても、開催予定の2020年になったって、おそらく原発(人災)事故は収束していないだろうし、警戒地域も解除されていないはずだから、そうたやすく東北で開催なんてのはできない相談なのだが・・・。

 なんにしても、オリンピック誘致には4000億円という金が使われるそうだが、いっそのこと復興資金としと被災地に寄付した方が、よほど役に立つと思うけどね。それに、防災都市としてのインフラ整備にだって、お金が必要なはずだし、オリンピックなんかにかまけている場合じゃないのは明白だ。ま、それもこれも、2020年まで日本がもったらの話なんだけど・・・。

 福島第一原発の(人災)事故収束に向けた工程表が改訂され、作業員の被曝量の管理強化がいまさらのように追加された。これまでだって下請けの作業員には被曝線量を教えていなかったり、作業員に対する東電の安全管理ってのはあってないようなものだったんだから、工程表に管理強化が明記されたところで作業環境が一変するとはとても思えない。とにかく、労使一体となって下請けに危険な作業をおしつけてきた会社だからね。

 今朝の東京新聞「こちら特報部」は、電力総連の腐った体質をレポートしているが、原発推進の方針はいまでも揺るがないのだとか。電力総連の事務局長は、こんなことを口走ってます。「原子力発電は、議会制民主主義において国会で決めた国民の選択。もしも国民が脱原発を望んでいるなら、社民党や共産党が伸びるはずだ」ってんだから、明らかに喧嘩売ってますね。国会で決まったことは国民の選択、っていうトホホな発想には笑うしかないが、いやはやさすがは同盟をルーツに持つ御用組合だけのことはあります。ま、こんな幼稚な認識しかない組合なわけだから、下請けの安全管理なんか眼中にないんでしょうね。

 そんな組合から支援されて当選した議員が民主党には数多くいるわけで、電力会社は自民、その組合は民主という鉄壁の政財癒着が完成されているのが現状なわけです。だから、「脱原発」ってのはそう簡単に進むものではないのだけれど、こうまで喧嘩売られると買うしかないんじゃないのと細腕をぶしてみるくろねこなのであった。

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