もんじゅ再稼動を期待する原子力安全・(不)安院&低線量内部被曝が怖いらしい。
ようやく、もんじゅの炉内中継装置の引抜が完了。実に、10ケ月もかかったわけで、この間に大事故に結びつかなかったことは、ほとんと奇蹟に近いんじゃなかろうか。もんじゅにひとたび事故が起きたら、「福島の比ではない」(京大小出助教談)わけで、なのにですよ、あろうことか、原子力安全・(不)安院のおぐし疑惑審議官西山君は、「年度内に本格稼動に結び付けたい」とKY発言をしたとか。やべえ、と思ったんだろうね、直後に「安全(規制)当局として踏み込んだ発言だった。そこまでいう資格はない」と慌てて取り消したそうだが、ま、図らずも本音が出ちゃったね。規制する側が「稼動に結び付けたい」と思っているんだから、こりゃ話になりません。おぐし疑惑の審議官は、女性スキャンダルで週刊誌をにぎわしているようだが、どなたかがツイッターで「頭に乗っている」とお見事な掛詞で皮肉っていたのには笑えた。
ところで、一昨日だったか、国立ガン研究センターで、「福島第一原発の事故による放射線被ばくをめぐる専門家による公開討論会」があった。内部被曝がテーマだったのだが、意見が紛糾。内部被曝は、「人体に対する影響大」という意見と、「影響は外部被曝の1%程度」という意見が対立したんだとか。放射性物質が人体にどんな影響を及ぼすかってことはまだまだ研究途上で、未知の領域が多いのはわかるが、放射能の危険にさらされている「今」の状況を考えると、楽観論を展開する学者ってのも考えもんだ。やはり、リスクというものは、最悪の場合を考慮して対処すべきものだと思う。何かが起こってからでは遅いのだし、過度なくらいの防御体制を敷いた上で、何も起こらなかったらラッキーとするのがリスクマネージメントの鉄則なのだ。
福島県民200万人の被曝調査費用を、政府と東電が基金を設立して肩代わりする方針のようだけど、福島だけでいいのかねえ。低線量内部被曝で、原発周辺住民の乳がん発生率などが増加しているというアメリカのデータもあるっていうし、福島第一原発の(人災)事故が起きた以上は、少なくとも東北と関東の全住民の健康調査をするぐらいでないと、本当の被害状況ってわからないのではないだろうか。そうしないと、何十年後かに放射性物質が原因で発病しても、因果関係がわからないからって補償もないままほったらかしにされちゃうかも。被曝に関する取り組みが遅いのも、国も東電もそれを狙ってるからじゃないのだろうかと疑心暗鬼のくろねこであった。
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