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2011年7月23日 (土)

資源エネルギー庁の「メディア監視」の実態&自民党と電力業界が仕組んだ「やらせ献金」

 なでしこジャパンの選手の合コンでの会話がツイッターで実況中継された件で、佐々木監督が陳謝したそうだが、んなことする必要ないと思うけどね。それより、責められるべきはツイッターで会話を流した下衆な奴なんじゃないのかねえ。ま、有名税と言ってしまえばそれまでだけど、プライベートな飲み屋での会話をいちいち問題にされちゃたまらんし、なによりも仲間に「監視」されているようで嫌な気分だ。

 監視といえば、資源エネルギー庁が業者を使ってメディアの原発関連情報をチェックしていたことを何日か前のブログで紹介したけど、東京新聞朝刊がその実情を詳報している。記事によると、外部委託費は4年間で総額1億3千万に上り、委託先は「日本科学技術振興団」とか「エネルギー総合工学研究所」といった財団法人の名前が挙がっている。で、前者には勝俣東電会長が非常勤理事を務め、後者には原子力安全・(不)安院OBや元原子力安全委員会委員長が役員におさまっている。ああ、なるほどねってことなんだが、でも、こうした財団法人にメディアをチェックする能力があるとはとても思えない。うがった見方をすると、「メディア・チェック」という名目で、税金の横流ししてたんじゃなかろうか・・・これまでは。それが証拠に、メディアに記事の訂正依頼をしたという実績はゼロ。つまり、無駄使いしていたわけです。

 ところが、今年度は「震災に伴う第一次補正予算に『ネット上の不正確情報の監視』として八千三百万円を計上」し、15日に行われた委託先入札で広告代理店が落札したという。つまり、本格的な「メディア・チェック」に乗り出したってことも考えられる。もしかしたら、これまでは財団法人経由で広告代理店に資金が流れていたということもあるかもしれない。となると、どこの広告代理店か知りたくなるのが人情というもの。ところが、資源エネルギー庁は公表しないんだとか。その理由がふるっている。「契約に向けて調整中なので、相手に問い合わせが行くと話しが流れてしまうと困る」ってさ。さすがに呆れたのか、東京新聞は、「有意義な事業なら、その程度のことで契約を辞退するはずはない」と最後に嫌味で締めくくっていたが、ごもっとも。なによりも、「震災に伴う第一次補正予算」に、「メディア監視」のため予算を計上する神経がまともじゃないやね。

 玄海原発再稼動の説明会も広告代理店が仕切ったというけど、広告代理店ってのは広告作ってりゃいいんであって、んなものに監視されなきゃならない社会ってのは情けないものです。

 ところで、自民党の政治資金団体「国民政治協会」への個人献金の72%が電力業界からだったってさ。90%を超える役員が、皆さん談合したかのように同じような金額を献金していたというんだが、どう取り繕うと個人献金を装った企業献金であり、電力業界と自民党がタッグを組んだ「やらせ献金」なんですね。ようするに、自民党と電力業界とのズブズブの関係の中で、原発は推進されてきたわけで、諸悪の根源である総括原価方式なんていう電力会社丸儲けの図式が出来上がったのもむべなるかななのであります。

 はっきり言って、政治資金規正法違反で強制捜査してもいいくらいなもんなんだけど、こんなことやってるんだから自民党が脱原発、発送電分離に賛成できないわけです。ごまめの歯ぎしり河野君、そろそろ離党したらいかが。

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コメント

そういえば某悪名高き大手広告代理店は「電」の字が付きますね、、、 政官財学報のペンタゴンに広告屋、警察、裁判所まで一緒では日本という国は本当に真っ暗に感じます。 なんだかSF映画などの未来情報統制社会が絵空事と思えなくなりました。

投稿: Yoshi | 2011年7月23日 (土) 23時33分

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