「核兵器廃絶」を語ることは「脱原発」を語ることでもある。
さすがにエアコンの誘惑に押し切られそうな猛烈な暑さに、我が家のドラ猫ともどもバテ気味の水曜日。民自公3党合意で、どうにか公債特例法案の成立にメドが立ったようだが、これって談合みたいなもんですね。ようするに、マニフェスト売り渡してでも公債特例法通して菅降ろししたい民主党と、ここで恩を売ってうまくすりゃ三次補正の予算案に首を突っ込んで利権のおこぼれにあずかりたい自公の思惑が一致したってことです。誰も国民のことなんか考えちゃいません。
国民のこと考えてない証拠に、福島の避難準備区域が来月上旬にも全地区解除になるそうだ。極めて汚染度の激しい3km圏内の一時帰宅も実施の方針というから、ようするに放射能の中で暮らしなさいって言ってるようなもんです。で、ズッコイのは帰宅判断は自治体判断なんだとか。ようするに、何か起こっても国は責任とりませんってことです。五千歩くらい譲って避難準備区域解除するなら、せめて土壌の除染が終了してからってのが常識的なところじゃないのだろうか。
解除の根拠となっている放射線量の減少なんていう数値に関して、御用学者のコメントが新聞紙面を飾っているのはお笑い種だ。フクイチは安定しているどころか、まだまだ危険な状況にあることは多くの専門化が指摘している。なのに早々と避難準備区域を解除するってことは、ようするに、フクイチの事故が収束に向かっていることをアピールしたいわけで、そのことで原発再稼動への道筋を一日も早くつけたいということなんだよね。
そして、もうひとつの理由が避難地域住民への補償問題だ。避難準備区域が解除されると、地域の商店などの売り上げ減少に対する東電の仮払い賠償金がなくなるのだという。つまり、一刻も早く解除して、補償額を一円でも減らそうっていう、越後屋もシッポを巻く悪企みをしてるわけです。
ところで、「脱原発」に言及した長崎市長の平和宣言には、素直に拍手を送りたい。それにひきかえ、「脱原発」に触れた広島におけるスッカラ菅君のあいさつに対して、「政治利用だ」と難癖つけた広島県知事ってのはたちが悪い。ちなみに、この方は元通産官僚です。だからどうしたってことではありませんがね・・・。で、「本来、平和記念式典は被爆者のことや核兵器について考える機会であるのに、 それが違う方向にいっている」とわけのわかんないことのたまっているのだけれど、核兵器も原発も、根は同じってことがわかってないんだね。それとも、わかっていても話をすりかえてるのか・・・。いずれにしても、それに比べれば、「ノーモア・ヒバクシャ」を訴えて、核兵器でも原発でも被曝には変わりはないと同じ地平で語った長崎市長をくろねこは支持したい。
とにかく、政治家さんには、こうしている間も日本そのものが内部被曝していっているんだということを、深く認識してほしい、とないものねだりをするくろねこであった。
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