実は、原子力村が一番原子力を理解していないというお粗末。
昨日のブログで、フランスの産業大臣が「原子力発電量を2025年までに半減させる案を検討中」というニュースを紹介したけど、今度はドイツのシーメンスが原子力事業からの撤退を表明した。これでドイツの「脱原発」政策は揺るぎないものになることでしょう。「脱原発」は日本が世界に先駆けて発信すべきメッセージ、だと思うのだが、なんのことはない、世界が日本に先駆けて「脱原発」に動きだしたってわけです。
それにひきかえ、日本はといえば、野田醤油が国連で、「原子力はこれからも必要です」と演説するらしい。この能天気さは何なんでしょう。フクシマから何も学んでいないというよりも、実は何も考えてないってことです。昨夜のNHK・ETV特集「日本原子力史①」で、実は原子力行政に携わった政界、財界、学界の誰もが、原子力の何たるかをまったく理解していなかったという経緯を伝えていたが、21世紀になった今もそのまんま東な感覚なんじゃなかろうか。番組の中で、原子力の鬼、正力松太郎が、「原子力のことはよくわかないが、やるしきゃない」てな発言をしたことも紹介されいたが、こんなもんだっんですね。
それも、これも、「原子力の平和利用」をぶち上げたアメリカの意向が強く働いていたわけで、正力の秘書がアメリカの情報機関(たぶんCIAのことでしょう。正力はCIAのエージェントだったわけですから)に、「新聞、TVを使って大々的なプロパガンダをする用意がある」っておもねるような文書も残っているってんだから、読売新聞、日本テレビってのは中立・公正な報道機関ではないってことです。その後、プロパガンダの一環として「原子力平和利用博覧会」が開かれ、なんとなく原子力の平和利用もありじゃない、という世論がつくられていく。
、財界も、そうした流れに乗り遅れちゃまずいってんで、財閥系の商社が原子力の技術導入に向けて動き出し、一気に原子力は「儲かる商売」として脚光を浴びていくことになるんだけど、ここでも原子力がどんなものか、真剣に論議する気なんてハナからなかったことがよくわかる。原子力は急がば回れ、基礎的研究から始める必要がある、という湯川秀樹の提言はまったく無視されたというのもむべなるかなななのだ。
こうした構図は、おそらくいまも何も変わっちゃいないんだと思う。原子力村のどいつもこいつも、原子力がどんなものか分かってないのかもね。あくまでも、利潤を生み出すツールのひとつにしかすぎなくて、安全性云々なんて想像したこともないほどのお馬鹿さんなのかもしれない、原子力村ってのは。でなけりゃ、いい大人がこの期に及んで、国連で「原発はそれでも必要です」なんて演説しようなんて思わんでしょ。
ま、世間の非常識は原子力村の常識だから、何言っても馬の耳に念仏か。だめだ、こりゃ。
| 固定リンク
「原発」カテゴリの記事
- 東電が装置の取り付けミスでデブリ取り出しに失敗・・・こんな初歩的なミスをする企業に原発を扱う資格はない!!(2024.08.23)
- 原発建設費を電気代に上乗せを経産省が検討・・・言ってみれば、原発建設税ってことか! イカレてる!!(2024.07.25)
- 能登半島地震の混乱に乗じて辺野古基地建設に着手!!&志賀原発に設計想定外の揺れ!!&大川原化工機冤罪事件で国と都が控訴!!(2024.01.11)
- 「原発には現時点で異常がない」(林官房長官)→志賀原発では「冷却ポンプが一時停止」「変圧器付近で爆発音と焦げ臭い匂い」→これでも「異常なし」!? (2024.01.02)
- 日本も賛同したCOP28の「原発3倍」宣言が世界を滅ぼす!!(2023.12.03)
コメント