判決は裁判官の腹ひとつ・・・嫌な世の中になったものだ。
国会が閉会したと同時に、政治家先生の海外視察とやらが目白押し。記者の意地悪な質問に色めき立っちゃう議員もいたりして、何かやましいところでもあるんでしょうか、と勘ぐりたくもなろうというものだ。政治家にとっては海外視察は必須のフィールドワークではあるのだけれど、それにしても一人当たりの費用ってのはちょいとかかり過ぎなんじゃないのかしらん。たとえば、ウクライナのチェルノブイリ原発などを視察する議員団ご一行の一人当たりの経費は140万円なんだとか。ご大層な視察ですこと。震災復興のために議員歳費を50万円カットしていたのを期限切れをいいことにこっそり復活させたんだから、せめてその50万円分は自腹きって視察経費にまわすくらいの殊勝な議員はいないものなのかねえ。
さて、今日はイチロー君の初公判。陸山会事件の裁判長と同じく、こちらの裁判官もとかくの噂がおありなようで、来年の判決までは予断を許さない状況か。確たる証拠なんかなくても証言などの状況証拠があれば有罪にしてもOK、という陸山会事件のスットコドッコイ判決を見ていると、ようするに裁判官の腹づもりひとつで判決はどうにでもなるってことなんだね。だから、イチロー君の裁判もどう転ぶかわかったもんじゃない。
陸山会事件の判決については、朝日新聞が3人の弁護士の意見を載せて検証していたそうだが、その中で日テレの「真相報道バンキシャ」のコメンテーターでもある元東京地検特捜部長の河上君が、「背景には、裁判員制度の定着がある。素人の裁判員が、膨大な調書をすべて読むことはできない。重要な証拠を見て、大きく認定する方向でいいだろう」(「朝日新聞読後雑記帳」参照)てなことを抜かしている。いやはや、おっとろしいご意見だこと。つまり、トーシローの裁判員には調書を読み解く力なんかないから、大雑把なところで証拠見せて判断させりゃいいんだよ、ってことですか。これはもう、裁判じゃないね。
同じくヤメ検で、佐藤栄佐久元福島県知事の弁護人でもあり、終始小沢一郎に批判的だった宗像君ですら、「この事件に関しては、検察が作り上げたまったくの冤罪だと考えている」と週刊朝日誌上で陸山会事件について語っているが、これが真っ当な意見というものだろう。それにしても、リベラルとされているジャーナリストや評論家、学者の中にも、こと小沢一郎のこととなるとさわらぬ神に祟りなしってことで、多くを語ろうとしない人々がいるのは不思議なことだ。せめて、今回のスットコドッコイ判決に関しては異を唱えるかと思ったら、これにも沈黙を守っているのは「ずるいなあ」とつくづく思う今日この頃であった。
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