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2011年11月15日 (火)

労働者派遣法改正案が骨抜きにされようとしている。

 ISD条項も知らずにTPP参加表明しにノコノコとハワイまででかけたノダメ君。「全ての物品およびサービスを貿易自由化交渉のテーブルに載せる」と承諾したとかしないとかスッタモンダしているようだけど、なんのことはない外務省は否定のコメントはしたものの抗議なんかしていないという噂も流れている。なによりも、アメリカは発言を訂正していないんだから、ノダメ君が「なんでもOKよ」(脚色・くろねこ)って言いつつ擦り寄ったのは、おそらく事実なんでしょう。TPPってのは「環太平洋経済連携協定」というのは表向きのことで、つまるところは「対米協定」なわけです。その証拠に例外なき関税撤廃としつつもアメリカは乳製品の関税撤廃を拒否してるんだから世話はない。それにしても、「守るべきものは守る」と言ったのはどこのどいつだったけね。とりあえず交渉のテーブルにつかないと話が始まらないとゴタクを並べていた、マスメディアやその提灯持ちは、ノダメ君の発言に対してもっと真摯に立ち向かうべきなのに、まったく声が聞こえなくなっちゃったのは何故なんでしょうね。

 さて、またひとつ民主党の裏切りが発覚。今度は労働者派遣法改正が、骨抜きにされようとしている。改正案の柱だった「登録型派遣」と「製造業派遣」の原則禁止が、どうやら自民党の意見を受け入れて除外されることになりそうだ。何の説明もなしの方向転換。民主党の得意技がまたひとつ出たってことですね。ま、裏では経団連の腐ったオッサンたちが糸引いてるんだろうけど、若者たちが企業にいいように使われるこの国はなんて野蛮な国家になっちまったんだろう。

 ところで、四国電力が伊方原発3号機に向けて動きだしたようだ。「津波が襲っても14.2mまで安全」という安全評価を提出したっていうけど、その片方で原発の安全評価に関する専門家会合で評価基準そのものに異論続出というニュースが流れてるんだから大笑いだ。さらには、原発検査官の欠員を放置していただけでなく、検査官の質の低下も問題になっている、と東京新聞が伝えている。そんな状況で、安全評価出ました、って言われても説得力はないでしょう。

 それにしても、先週だったか経団連が改めて原発再稼動を提言していたけど、原子力村の反転攻勢ってのはジンワリとであるが着実に頭をもたげてきている。フクイチの取材からフリーのジャーナリストを締め出して、現場からずっと遠くで高見の見物していた記者クラブ御一行だけを連れてって、提灯記事書かせているのもその一環ってわけです。発電コスト試算に原発稼働率なんてのを加えようとしているのも、つまりは再稼働率が下がるとこんなにコストがかかりますよってことを逆手に取ろうとしてるんですね。 

 TPPにしても、消費税増税にしても、原発再稼動にしても、丁寧な説明をスルーして、民意を無視した形で強引に推進しようとしているってことは、民主党と財界が手を組んだってことのなによりの証拠なんだね。なんでもかんでも「経済」で語ろうとすることの虚しさをひしひしと感じる初冬の朝であった。

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