「牛肉輸入規制緩和」なんて聞いてないぞ&古本にはさまっていた古紙幣の謎
ノダメ君はオバマとの会談で、「牛肉の輸入規制緩和に向けて準備を始めている」なんて手土産代わりのお追従で取り入ろうとしたようだ。「愛い奴。良きに計らえ」とオバマからお褒めの言葉をいただいたどうかは知ったこっちゃないけど、牛肉の話なんかAPECに行く前にはまったく説明なかったよね。海外で突然重要案件を口走るってのはノダメ政権のいつもの手口なんだが、ようするに小心者なんだね。マスメディアもそのあたりのことは寛容で、「いかがなものか」と小言程度のことは言っても、激しく批判しないから図に乗ってるってのもあるんだろう。それにしても、国民に向かって説明をせずに、海外でメディアを使って言いたいこと言って、後から突つかれると、ちゃんと説明してます、なんて居直るってのは失礼な話だと思うけどね。
手土産代わりの「牛肉規制緩和」でアメリカのご機嫌をとろうというその姿勢で、もうTPP交渉は負けたようなもんです。ていうか、ハナっから戦う気なんてないんだね。TPPで「全ての製品とサービス対象」提案をノダメ君が喜んで承諾したってニュースがリークされ、外務省は強行に抗議したっていうけど、これなんか出来レースでしょ。必死に日本の立場を守っていますっていうポーズを見せとかないとマズイってんで、急遽アメリカとシナリオ作ったんじゃないのかねえ、ま、いつもの妄想ってやつですけど。言葉をもてあそぶことだけには長けたノダメ君てのは、食えない野郎です。
口直しに、久しぶりに古本絡みの話題を一席。古本には、けっこういろんなモノが挟まっているもので、なかには大枚のヘソクリが出てきたなんておいしい話もある。古本くろねこ堂はそんな景気のいい話にはとんと縁がないのは言うまでもないのだが、以前、ブックオフで見つけた某SF作家のエッセイに、編集者にあてた自筆の手紙が挟まっていたことがある。新刊が出ました、っていうご挨拶みたいなものだったのだが、どこをどうめぐってブックオフの棚に納まったのか。そこにはどんなドラマがあったのか。ついつい、想像の翼を広げたものだった。
で、最近、戦前からのミステリーを大量に買い取ったのだが、これがなかなかのお宝揃いで、ちょいと入手困難な作品のオンパレードだったのだ。(近々、目録にアップしますのでお楽しみに) その中に、昭和11(1935)年に黒白書房から出版された世界探偵傑作叢書のジョルジュ・シムノン『黄色い犬』があった。ちなみに、当時の表記では、ジョルジュ・シメノンとなっとります。Simenonをそのままローマ字読みしちゃったわけですね。それはともかく、特にレア物ではないのだが、表紙のイラストがとてもモダンで、装幀は山下謙一とある。調べてみるとどうやら童画家だったらしく、イラストもご本人のもののようだ。
というわけで、パラパラやっていると、一枚の古紙幣がパラリと床に落ちたのであった。おっ、ついにヘソクリ発見か、と手にしてみれば、これが中国紙幣。表には、中央儲備銀行とあり、孫文の肖像が鎮座している。さらに、「中華民国二十九年印」の文字が・・・。なんじゃらほいというわけで、検索かけると、中国儲備銀行とは、日本の傀儡政権だった汪兆銘が、昭和15(1940)年に制定した中央銀行で、「ちゅうおうちょうびぎんこう」と呼ぶということがわかった。そして、この紙幣は通称「儲備券(ちょびけん)」と呼ばれ、どうやら日本軍の軍票として使われていたらしい。日中戦争という歴史的背景が、この紙幣にはあったわけです。
それにしても、ヤケなどはあるものの、ほとんどピン札に近いのはどうしたわけだろう。まさか、60年以上も挟まったままになっていたなんてことはないだろう。今回、大量の蔵書を譲ってくださった方はかなり気合の入ったミステリーファンのようだから、本棚にしまったままなんてことはないはず。しかも、紙幣の挟まっていた『黄色い犬』は、テープで補修されているのだ。つまり、相当読み込まれているということ。こうなると、その他の本にも何か挟まっているのではないか、と想像たくましくなるのが人情というもの。さあ、今週はじっくり時間をかけて検品しよっと。
それにつけても、謎が謎呼ぶ、古本ミステリーなのであった。
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