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2011年11月27日 (日)

「がん患者が増加するという疫学的な結果を待っていたら間に合わない」(児玉教授)

 アメリカが30年ぶりに原発建設に乗り出すようだ。で、その周辺機器を東芝が輸出するそうだが、これって世界の原子力村が総力をあげて原発推進に向けて邁進するぞっていうアドバルーンという意味もあるんでしょうね。ヨーロッパでは原発はどうも分が悪い。フランスですら腰が引け始めている。このままだと、原発マネーの旨みがなくなる、ってんで、ちょいとネジ巻いとくかって魂胆なんだと思う。

 そう考えると、国会版事業仕分けとやらで決まった「もんじゅ見直し」っていうのもどう転ぶか分からない。モナ細野君は、廃炉を含めて検討する、みたいなことを言っているようだけど、「もんじゅ見直し」ってことは、使用済み核燃料のリサイクルを根幹としたこれまでのエネルギー政策を根本から見直すってことなんだから、これって単に「もんじゅ」だけの問題ではないんだよね。果たして、それだけの覚悟とヴィジョンがあって、「もんじゅ見直し」に踏み出そうとしているのだろうか。とても、そうとは思えないけど。

 ところで、低線量被曝のリスク管理に関する内閣府のワーキンググループの会合で、東大の児玉教授とグールプの委員との間で激論が戦わされたとか。セシウムがどれほど発ガンに影響があるかというメカニズムはまだまだ未知の部分が多いのは事実だけど、リスクがあるということは間違いないわけで、だからこそそのリスクを限りなくゼロにするために今努力すべきだという児玉教授の見解は至極真っ当なものだ。で、ワーキンググループのお偉い先生方は、「チェルノブイリでぼうこうがんが増えているというけど、なぜセシウムのせいと言えるのか」とか、性懲りもない統計の数値やらなんやらで反論したそうな。阿呆だね。「がん患者が増加するという疫学的な結果を待っていたら間に合わない」という児玉教授の警告に耳を傾けようとしないお偉い先生方は、科学者である前にひとりの人間としていま目の前にある「子供たちの健康への不安」としっかりと向き合うべきなのに。ま、それができりゃ、福島の子供たちに洗ってないサクランボ食べさすような野蛮なことはしてないか。

【くろねこの競馬予想】

 今年のジャパンカップは、豪華なメンバーとなった。なかでも、凱旋門賞をレコード勝ちしたデインドリームに注目が集まるのは仕方ないところ。53kgという斤量もその人気にひと役買っている。それでも、これまでに鳴り物入りでジャパンカップに参戦した凱旋門賞馬が、ことごとく敗退したという事実は変わらない。競馬の神様、大川慶次郎氏は、かつて凱旋門賞馬が勝てない理由に、凱旋門賞からジャパンカップというローテーションの過酷さをあげていたが、それはいまでも同じなんだよね。それに、デインドリームは、当初、ジャパンカップに参戦するつもりはなかったらしいという話も聞こえてくる。社台がデインドリームの権利を50%取得したということが関係しているらしいという噂もある。

 で、過信は禁物ということで、本命はエイシンフラッシュ。シルポートが驚異の逃げで引っ張って、レコード決着した天皇賞で、最も強い競馬をしたのがこの馬。今回はおそらくスローペースになるはずだから、中断でじっくり脚をためて、4コーナー回ってヨーイドンになったら、ダービーで見せた末脚が爆発するはず。相手には、これも天皇賞でインから抜け出すのに苦労して脚を余した感のあるブエナビスタ。ダービー、菊花賞と3冠馬オルフェーヴィルに一歩及ばなかったものの、3歳牡馬ではトップクラスのウインバリアシオンが単穴。デインドリームはおさえまで。ワイドの穴で狙ってみたいのが、アルゼンチン共和国杯を勝ち上がったトレイルブレーザー。同レースからジャパンカップに参戦して見事栄冠を手にしたスクリーンヒーローの再現となるか。

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