「怖いのは『心の汚染』」(たくきよしみつ氏「原発、警戒区域の隣で」より)
女性巡査への痴漢現行犯で5月に逮捕された競艇選手に無罪判決が出た。なんでも、被害者とされる女性巡査は痴漢の検挙目的で捜査中だったというのだが、判決理由がなかなか味わいのあるもので関心しちまった。「男が約5メートル前から右手を上げて走ってきて体がすくんで反応できなかった」という女性巡査の証言に対して、「警察学校の訓練で護身術を身につけ、捜査中なのに何の反応もできなかったというのは不自然」と指摘したと産経ニュースは伝えている。さらに、「警察官として(逮捕後)に引き返せない状況になり、一部事実を曲げて証言していると疑うことも可能だ」と述べたってんだから、この裁判は粋だねえ。加害者とされた競艇選手が、「女性が怒っている感じだったので異常な人と思い、関わり合いにならないために逃げた」と証言しているということは、おそらく女性巡査は私服だったんだろうね。ということは、おとり捜査みたいなことをしていたんだろうか。その点はどうなっとるのか、野次馬根性丸出しの朝なのだった。
ところで、ソフトバンクの孫君が、経団連の「エネルギー政策に関する第二次提言」における「原発再稼動」に机を叩いて抗議したってね。ま、パフォーマンスだなんだって揶揄する声がないでもないが、よくやった、とくろねこは支持したい。もちろん、孫君にだってそれなりの思惑があってのことなんだろうけど、経団連の中で狸オヤジ相手に声を荒げる経営者がいなけりゃ救われない。ミニ・ナベツネだなんて批判もされている清武球団代表の蛮勇だって、原発とプロ野球とじゃ天と地ほどの差があるとはいえ、これまでは影に日にナベツネ批判していたくせに、いざ勝負、となったら、「いやあ、これは読売内部の問題ですから」って腰引けちゃう江本某みたいなのに比べたら問題提起したという意味ではナンボかマシってもんです。そういえば、ヘビースモーカーの大谷君も、いつもニッコリ川村君も、国税関係では敏腕記者だった清武君が、裏も取らずに会見開いてナベツル批判するはずはない、なんてことを番組中に発言していたが、この話はひょっとしたら読売を揺さぶる事態になるかもね、と期待膨らむくろねこであった。
話がそれちゃったけど、それたついでに、スポーツライターの玉木正之さんが横浜球団譲渡について、興味深い裏話を披露している。さすがに具体的には書かれていないが、どうやら中田元横浜市長の途中退任も絡んでいるとかで意味深なブログになっているので興味があったらどうぞ。
で、話を原発に戻せば、福島県川内村在住の作家・作曲家のたくきよしみつ氏が東京新聞夕刊で、「原発『警戒区域』の隣で」というタイトルで、2回にわたって原稿を寄せているのだが、「怖いのは『心の汚染』」と題された昨日の原稿では、原発マネーが人々の心を蝕んでいく現状が語られ、深くため息をつくばかりだった。是非、ご一読を。(画像をクリックすると拡大します)
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