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2011年12月18日 (日)

24,000円の日当が原発作業員の手に渡る時には11,400円となり、危険手当さえもピンハネされるという「タコ部屋」的実態。

 「事故収束宣言」の翌日に、早速燃料プールから水漏れ。とりあえず、「放射性物質を含まない冷却水」と発表しているけど、本当のところはわかったもんじゃない。で、お決まりのごとく仏頂面の本部長代理が、「冷温停止の判断が急ぎすぎたことはない」とコメントしている。おいおい、「冷温停止の判断」って、そんなこと聞いちゃいないぞ。「冷温停止」と「冷温停止状態」とは、まったく意味が違うんであって、それがいつのまに「冷温停止」になったんだ。新聞報道でのコメントだから正確にどう表現したのか確認しようがないけど、本当に「冷温停止」って言ったとしたらとんでもない話だね。

 昨夜のTBS『報道特集』は、「暴力とピンハネ・・・原発作業現場で起きていたこと」というタイトルで、原発作業員の「タコ部屋」的実態をレポートしていた。東海村で働かされていた18歳の男性は、派遣元から「原発作業を断ったら賠償責任を問われることになる」てな脅しまで受けていたという。で、現場では使用済み核燃料のプールでの作業を強要されたとか。使用済み核燃料のプールに浮いたゴミを手袋をした手で掬い取ったこともあるという。さらに、気合が足らんということで先輩の作業員に殴られ、精神的に追い詰められていたところを原発作業員の実態調査をしている共産党の市会議員の手により救い出されたという。で、彼の報酬はと言うと、なんなとまあ、日当7000円。これは、普通の建設現場とまったく変わらない金額で、おそらく派遣会社がピンハネをしている。というわけで、現在は、給与の返還と暴力行為に対する慰謝料を求めて告発中なんだとか。

 また、福島第一原発の元作業員の実態もレポートていたが、そこでも大幅なピンハネが横行しているとか。インタビューを受けていた元作業員の場合、東電と元請けは日当24,000円プラス危険手当で契約。それが一次下請け、二次下請けで14,000円になり、最終的に元作業員が受け取った日当は11,400円。もちろん、危険手当は入っていない。しかも、元請けから下請けへの流れの中で、無許可の派遣業者も入っているとか。元請けってのもロクなもんじゃないと思うんだが、放送では名のある会社といっていたが、どうせなら企業名サラせばいいのに。それにしても、派遣業の闇そのものなんだね、原発作業員の雇用実態というのは。

 こうした現状に、東電は、「元請けとの契約だから、その後のことは関知しない」って立場なんですね。冗談でしょ、東電には公的資金=税金が投入されてるんだからね、原発作業員の日当そのものの管理だって責任あるんだよ。こんなんだもん、作業員の被曝状況なんか把握できるわきゃあない。そういえば、前述した18歳の男性は、派遣元から「ホールボディカウンター検査受けないと指名手配される」なんてことも言われたらしい。

 で、そんな原発作業員の実態を、ジャーナリストの鈴木智彦氏が潜入取材し、『ヤクザと原発 福島第一潜入記』(文藝春秋刊)として出版された。外国特派員協会での会見では、「事故直後、東電は各社に死んでもいい人間を集めてくれと指示しました」とも語っているが、昨夜のTBS『報道特集』と併せて考えると、こうした原発作業員の「タコ部屋」的実態に国はなんら関心を示さないということは、ノダメ君は原発作業員を「捨て石」にしてるってことなんだね。細野モナ原発大臣は、「一人一人のこれまでの血のにじむような努力に敬意と感謝を申し上げる」てなことをぬかして作業員の労をねぎらったってんだが、24,000円の日当が派遣業者にごっそりピンハネされて、最終的には11,400円で命がけで作業させられているってことを知ってるのだろうか。ま、こやつらにしたら、そんなことどうでもいいことなんでしょうね。こういうのを「棄民」と言うんじゃないのか。

 鈴木氏の外国特派員協会での会見の文字起しは下記で、

・BLOGS
冷温停止宣言の裏に潜む「ずさん工事」の現状

【くろねこの競馬予想】

 朝日杯と呼ばれていた頃は、来年の牡馬クラシック路線を占う重要なレースだったが、朝日杯フューチュリティステークスってなってからは、ただのマイラーの戦いになっちゃって、有力馬は来週のラジオNIKKEI杯にまわっちゃうから、今年は特に大混戦。というか、大乱戦になるかも。で、中心は、2戦2勝のアルフレード。2枠3番は、内枠有利の中山1600mでは絶好のポジション。相手には、これまた1枠2番のローレルブレット。馬券は、この1点。

 馬券的に面白いのは、小倉の愛知杯。叩き2戦目のレーヴディソールが、復活の狼煙を上げることができるか。牝馬のハンデ戦だけにひと波乱ありそうな気配も。馬券は、小倉得意のラフォルジュルネから、手広くワイドで。

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