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2012年1月11日 (水)

イチロー裁判にかこつけて、嬉々としてコメントするヤメ検弁護士のいやらしさ。

 泊原発を抱える泊村の村長選は、案の定、無投票で原発推進派の現職が当選。「国にはもっと原発の安全性をPRしてもらわなければ、安全で安心した生活はできない」てのが当選後のコメントだそうだが、果たして村民の本音はどこにあるんだろう。村長がどんなに原発の安全性を説いたところで、福島の悲惨な現状を見れば、とてもじゃないけど原発と共存するなんてのは危なっかしくてやってられないってのが本当なんであって、それでも無投票で原発推進派の村長を選ばなくてはいけない現実ってのは、どうにもこうにもやるせない。おそらく、交付金がなければ、原発を受け入れる地域なんてないだろうから、やっぱり金の力でねじ伏せられてるってことなんでしょうか。こんなんで、本当に「脱原発」に向かって歩みだせるのだろうか。

 さて、イチロー君の裁判は被告人質問が始まり、どこもかしこも「4億円の出所」をめぐってああでもないこうでもないの大騒ぎ。でも、イチロー君が用立てたという4億円がどんなお金かなんてことは、この裁判の核心でもなんでもないんだよね。本来は、虚偽記載をイチロー君が知っていたのかどうかが争点なんであって、4億円に焦点を当てようとする報道の仕方ってのは作為があるんじゃないのかなあ。そもそも、検察はこの4億円が水谷建設からの賄賂と見立てて捜査してたわけだけど、結局のところその証拠はなかったから不起訴になったんだからね。

 石川君たちの裁判では確かに有罪判決が出たけど、それだって「推認」「推測」がその根拠となっているだけで、ま、判決自体が多くの問題を孕んでいる。ある意味で裁判史上の汚点と言ってもいいくらいだ。でも、それを指摘するマスメディアってのは、ほとんどないんだから、世も末なのだ。イチロー君の強制起訴の根拠ともなった石川君の調書をにしたって、取り調べた検察官の虚偽記載ってことが発覚している。虚偽記載で告発している側が、自ら虚偽記載していたなんて、洒落にもなりゃあしない。

 またぞろ、ヤメ検の弁護士達がコメンテーターとして無責任な発言してるけど、捜査報告書の虚偽記載やらイチロー君に現金は渡していないという建設業者の証言もみ消しやら、検察の犯罪まがいの行為には誰も言及しないもんね。あれほど検察リーク報道で批判されたくせに、マスメディアの報道の仕方は反省のカケラもないってことだけは改めてわかったイチロー裁判なのであった。

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