「ホルムズ海峡で風が吹いたら原発が動き出す」
ホルムズ海峡を閉鎖するとか、させないとか、やたら緊張感が高まっているけど、イランもイギリスもアメリカも、いつまでチキンゲームを続けるつもりなんでしょう。海峡封鎖にえらく強気なイランにしたって、国家財政の7割は石油に頼っているんだから、閉鎖した日にゃ、自分の首を絞めることにもなる。閉鎖したら戦争だ、なんて心にもないことほざいてるイギリスやアメリカだって、正直なところそんな余裕はどこにもありません。ましてや、イランの石油の最大のお客さんである中国がイラン制裁に反対してるんだから、いまや大量に国債を買っていただいているアメリカにとっては、中国と喧嘩する気なんかあるわきゃないんだよね。
ま、どんなところに落としどころをもっていくのか見物なんだが、早速のところ主婦向けワイドショーではホルムズ海峡が閉鎖されて石油が滞ったら日本の経済は大変なことになる、なんてわかりやすい煽りをやってます。で、こうした煽りの先にあるのが、おそらく電力不足にからめての原発必要論だったりするんだろう・・・と、いつもの妄想している今日この頃です。
でも、一概に妄想と言えないところもあるんですね。たとえば、軍事オタクのひとりである朝日の田岡君なんかがよく言ってるのだが、20世紀に入ってからの戦争というのは石油の分捕り合戦である、と。だから、戦争を回避するためにも石油に代わるエネルギーが必要になる、而して、原発は必要なのだ、という理屈です。原発のリスクを過小評価するどころか、ほとんどリスクに見向きもしない野蛮な理屈だと思う。そもそも、原発そのものが核兵器を持つための隠れ蓑ってことなんだから、話にも何もなりゃあしない。
とはいえ、ホルムズ海峡が閉鎖されて、石油が輸入できなくなったら、再生可能エネルギーによる電力供給が無理な現状では、原発再稼動もやむなしって声が澎湃(ほうはい)として挙がってくる来るだろうことは想像に難くありましぇん。ようするに、「風が吹けば桶やが儲かる」といったのと同じで、「ホルムズ海峡で風が吹いたら原発が動き出す」ってことになるんじゃなかろうかと、いらぬ心配する連休明けの朝であった。
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