この国に欠けていたもの、そして欠けているもの。それは、「住民、国民を絶対に守り切るという情熱と覚悟」(東京新聞社説より)なのだ。
昨日までの陰鬱な天気が嘘のような晴れ間がのぞく日曜日。あれから1年。4時間かけて渋谷から歩いたのが昨日のことように思い出される。大地震に大津波、そして原発事故。それこそ「未曾有」の出来事に誰も彼もが混乱の極みの中にあったこの1年、明らかになったことがひとつある。今朝の東京新聞社説が福島県三春町の元副町長の言葉として紹介していたが、それは、「住民、国民を絶対に守り切るという情熱と覚悟」がこの国には欠けていたということ。
国を動かす立場にある人間の意識の混濁と心根の脆弱さ。おそらく、その構図は、戦前戦後を通じて、何も変わっていないのだということを痛感させられる。そして、そうした人間をのさばらせたのは、誰でもない、自分自身なのだということも・・・。
震災からの復興は遅々として進まず、原発は再稼動に向けて準備万端怠りなし。3.11を前に原発事故直後の議事概要なんてのが公表されたのも、議事録ないってことにしちまったのは原発再稼動の支障になりそうだからまずいぞ、ってことで急遽体裁をつくろって、この話はもう終わりにしようという魂胆なのだろう。政官財学報の原発ペンタゴンのふくみ笑いが聴こえてくるようだ。
34万人がいたまだに避難所生活に甘んじなければならないという現実。警察にガードされた東電会長の豪邸が解体される日が、一日も早く来ることを願ってやまない3.11の朝であった。
PS
週明けに、「阿修羅」へのアクセスが遮断されている、というコメントをいただいたのですが、どうやら事態は深刻のようですね。くろねこの昨日のエントリーが紹介されていたのですが、拍手が送れないというコメントが寄せられていました。何が起こってるんだろう。
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