原子力規制委員会人事は原子力村復活へ向けたはじめの一歩&フクイチの現場責任者でありながら吉田元所長の話ってのはなんでいつも美談仕立て(?)なんだろう?
ストロンチウム90の降下量が、過去11年で最高濃度を測定したってね。当然、福島第一原発由来のものなんだろうが、文科省は「健康影響があるとは考えにくい」っていつものコメントしてるけど、なんかそんな文言もマヒしてしまった今日この頃だ。それにつけてもおやつはカール、じゃなかった、放射性物質による汚染てのは、実際のところどんな具合なんでしょう。なかでも、海洋汚染って、このところあまり話題にならないようなんだが、国はちゃんと汚染状況の調査ってやってるんだろうか。原発事故起こして放射性物質垂れ流した当事国でありながら、こういうことすら情報公開されていないってのは、世界から見たら顰蹙ものなんでしょうね。それとも、NHKが官邸前の抗議集会を国内では放送しないくせに、海外向けではしっかりと報道していたように、国も情報公開のあり方を国内向けと海外向けとで使い分けているのだろうか。もっとも、そんな悪知恵があれば、もう少しマシな政治になってるか・・・。
どうやら、原子力規制委員会の委員長人事が、ごたつき始めている。昨日は、原子力規制委員会の人事に異議を唱える福島県民、学者、環境団体などが、国会内で緊急記者会見を開いたってね。出席者の中からは、「暴走族のリーダーが暴走族取締り本部の本部長になるのと同じ」という声も飛び出したそうな。そもそも、この人事は国会同意案件で、それが読売と日経が事前にリークしたことも問題なんですね。で、読売は、そんなことおかまいなしに、一日も早く田中俊一に委員長を決定しろ、ってせっついている。ここもまた、なにやら胡散臭い。読売が後押しするってことは・・・ま、そういうひとなんでしょうね。国会事故調の委員長だった黒川君も、「人事のプロセスを公表したら」ってコメントしてるようだけど、こんな人事案推し進めようとしているモナ細野ってのは、結局のところ住民票を原子力村に移したってことなんでしょう。
・田中龍作ジャーナル
読売が全力をあげる「原子力規制委員会」人事
ところで、福島第一原発の吉田元所長が、復興をテーマに福島で開催されるシンポジウムにビデオ出演するんだとか。そのビデオの中で、「危険を顧みず行動する部下たちを『地獄の中の菩薩』に例えて感謝する気持ちを表現」したり、「部下の後ろ姿に手を合わせて感謝してい」るらしい。さらに、「現場で原子炉を冷却する作業をしていてる人間はもう撤退できないと思っていた。本店にも撤退ということは一言も言ってない」と言い切っているそうなんだが、これってちょっと話が違うんじゃないか。そのへんのところは、ブログ「ざまあみやがれい!」さんが検証しているので、そちらを是非お読みください。
・ざまあみやがれい!
吉田所長の「丸坊主」画像公開30分のインタビュー映像が8月11日に福祉まで上映される
で、この吉田元所長のインタビューってのは、何を意味してるんでしょう。美談仕立ての元所長の心情吐露ってのもけっこうだけど、語るべきことって他にたくさんあるはずなんだよね。もっとも、実際にビデオを観たわけではないから断定的なことは言えないけれど・・・。敢えて言えば、吉田元所長って、現場の責任者として事故直後に何が起きていたかをもっともよく知っている人物でありながら、なんか批判の嵐の外側にいつもいるんだよね。これって、なんとも不思議なんだけど、そうでもしないとまずいことがあるんだろうか。ヒッチコックの作品に『知りすぎていた男』ってのがあるけど、なんか裏があるような・・・そんな妄想渦巻く水曜の朝であった。
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