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2012年8月17日 (金)

強制送還で手を打ちましょう、ってことにしたのは自民党だってことを忘れちゃいけない&竹島問題を平和的に解決しましょうという「紛争の解決に関する交換公文」というのがあるんだとさ。

 証拠捏造した和歌山県警の科学捜査研究所職員って、1998年に起きた和歌山毒物カレー事件の捜査にも関わってたんですね。この事件は既に死刑が確定しているけど、いまだに謎が多くて、警察が証拠を捏造したという見方も一部ではあったくらいなんだね。ひょっとしたら、とんでもないドンデン返しが、今回の捏造問題をきっかけに起こるかも。起こらないか。

 尖閣諸島に上陸して逮捕された中国人の映像ってのはなんとも扇情的だったが、あんなものTVで流したら、逆に宣伝材料に使われちゃうんじゃないかねえ。竹島とは違って、尖閣諸島は日本が実効支配してるんだから、あまり過剰に反応しないで、不法入国した外国人と同じく、逮捕・起訴したうえで、最終的には強制送還しちまえばいいんです。そこには政府が関わる必要なんかなくて、普通に入管法違反でしかるべき機関が対処すればいいだけの話なんだね。

 軍事オタクのアンポンタン・石破君なんか、わざわざ官邸に出向いて、「送還でなく刑事手続きを」なんて直訴まがいのことしたようだけど、よく言うよです。2004年に中国人が不法上陸したときは、ワンフレーズソーリ小泉君は、国内法による刑事事件とはしないで、さっさと強制退去させちまったじゃない。で、この一件がきっかけで、中国政府は強制送還が日本の基本的対処法と理解したんだよね。つまり、この時に自民党が毅然とした態度で、刑事事件としての手続きを踏まえて対処していれば、舐められずにすんだってことです。原発といい、なにかにつけ、自分のことは棚に上げるのが得意な政党だから、こいつらの言うことは信用してはいけません。

 もうひとつの竹島だけど、元外務省のラスプーチン佐藤優君が、東京新聞のコラムで、とても興味深い外交文書を紹介していた。それは、日本と韓国の外務大臣が交換した「紛争の解決に関する交換公文」というもので、1965年6月22日に自民党の椎名悦三郎と韓国の李東元外務部長との間で交わされたものだとか。で、その中で、こんな合意がなされている。

(これより引用)

両国政府は、別段の合意がある場合を除くほか、両国間の紛争は、まず、外交上の経路を通じて解決するものとし、これにより解決することができなかつた場合は、両国政府が合意する手続に従い、調停によつて解決を図るものとする。

(引用終わり)

 どうやら、政府は国際司法裁判所へ提訴の手続きをとるようだけど、仮に韓国が拒否してもその理由は説明しなくてはならないわけてだから、この外交文書を盾にした外交戦略を展開していけば、時間は多少かかってもなんらかの打開策につながるかもしれないね。そんなことがヘタレな民主党政府にできるとは思えないのが哀しいのだけれど・・・。

 竹島にしろ、尖閣にしろ、単純にナショナリズムを振り回すだけでは何の解決にもならないわけで、一連の動きの裏にはアメリカの極東戦略ってのが大きく関わっているのも事実なんでしょうね。なんてったって、東南アジアの海域ってのは埋蔵エネギーの宝庫でもあるわけだから、単なる領土問題に事を矮小化していると、大変なことになりますよ・・・。

・データベース『世界と日本』
日韓紛争解決交換公文(紛争の解決に関する交換公文)

 

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