曰く付きの補助弁護人・澤新弁護士と小沢一郎は高校の同級生だった。出来すぎた事実に、検察審査会の闇が垣間見える&ナンバー制衆院通過。ロクな議論もせずにこんな法案が成立してしまうことに、いまの日本の危うさがある。
マドリード・オープンで、錦織圭がフェデラーに勝利。バブルの時代から、テニスにはそれほど興味がないのだけれど、これは凄い。(これでまた、「がんばれ、オレ」の修造が出張ってくるのかと思うと、ちょいと暑苦しいのだが・・・)
さて、昨日の参議院法務委員会で、有田芳生議員が質問に立ち、作文・田代元検事の「不起訴不当」議決を出した検察審査会の補助弁護人であるヤメ検・澤新弁護士について、とかくの疑惑があることを追求。その中で、なんとまあ、小沢一郎と澤新が、小石川高校の同級生であることが判明した。しかも、クラスも同じというから、火スペ(ちょっと古いか)も真っ青な展開になってきました。
で、そのことについて問われた法務省の岩崎刑事局長は、ノラリクラリと「東京弁護士会の決めたことだから」と「知らぬ存ぜぬ」の一点張り。しかし、東京弁護士会が推薦してきた弁護士がどんな人物かくらいは、調査していないはずはないと思うのが常識ってもんじゃないの。ていうより、調査したんだと思う。でもって、こりゃあ、最適だわ、ってなったんだろうね。でなけりゃ、こんな曰く付きの胡散臭いヤメ検を補助弁護人にするわきゃありません。
さらに、小沢一郎を強制起訴した検察審査会の平均年齢が34.55歳であることの疑惑に対しても、この刑事局長は、「検察審査会のことなので」と、こちらもあずかり知らぬとシラを切っとりました。
法務省がここまで「知らぬ存ぜぬ」を押し通せちゃうってのは、つまるところ検察審査会には監督官庁がないからなんですね。ようするに、有田議員が言うように「ブラックス・ボックス」なわけで、それにしたった法務省がまったく我関せずってのは間尺に合いません。ひょっとしたら、そもそもからして、政治的に利用するために検察審査会ってのは設置されたんじゃないのかなあ。でなけりゃ、ここまで独立性を担保された司法組織の存在って、ありえないと思うけどね。
・八木啓代のひとりごと
澤弁護士の新たなる疑惑:常識的には辞退するべきはずの人がなぜ?
それはともかく、昨日の有田議員の質問は、時間の制約もあってちょいと中途半端に終わってしまったとはいえ、今朝の新聞・TVは見事にスルーしてくれてます。司法改革なんてことを声高に叫んでおきながら、これがメディアの現実なんですね。何かにつけて、国民ひとりひとりの意識の問題です、なんてことを偉そうにほざいているが、なんのことはない、恣意的な報道を垂れ流して、一般大衆労働者諸君をミスリードしているのはマスメディアそのものなんであって、張本人に言われる筋合いはありません。
ところで、ナンバー制法案が衆議院を通過した。このまま行くと、2016年にも国民全員に番号が付けられることになる。そのことによるメリットは窓口業務の簡略化だのなんのとのたまっているが、国家による個人情報の一括管理ってのが究極の目的なことは間違いないところでしょう。でなりゃ、ランニングコストだけでも年間数百億円もかかるシステムを、改めて開発する理由がありません。でもって、その開発・運用にはIT企業なんかが利権を求めて群がってくるって寸法です。
住基ネットワークの二の舞ににることだって十分に考えられるわけで、ロクな議論もしないでいつのまにかこんな法案が成立しちゃうってこと自体に、いまの日本の危うさを感じてしまう、汗ばむほどの朝であった。
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コメント
検察官の犯罪にヤメ検察官を推薦した東京弁護士会の癒着構造も追及されるべきかと思います。無駄遣いの果てに破綻寸前の法科大学院をいまだに擁護しようとする日弁連執行部の中核も東京の弁護士会ですので、彼らにも充分に注意が必要かと思う次第です。
投稿: マチベン | 2013年5月11日 (土) 23時17分