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2013年6月17日 (月)

「安倍首相は原発ではなく再生エネルギーの提供を」というポーランドの市民グループの声こそ、日本が原発セールスに代わって取り組むべき「戦略」のひとつなのだ。

 静岡県知事選は、現職の川勝平太君が自民党支援候補にトリプルスコアで圧勝。これで、浜岡原発再稼働の是非を問う住民投票が俄然現実味を帯びてきた。原発マネーの効き目も、さすがに静岡という豊かな県には通用しなくなってきたってことでしょうか。

 それにしても、自民党は地方の首長選挙で負け続けてますね。けっこうなことです。この勢いが都議選につながればいいのだけれど、東京新聞の世論調査では自民党に投票が32%となってます。この数字の意味するところが奈辺にあるのかはさだかじゃないが、つまるところ投票率が大きな鍵を握っていることは間違いない。でも、都議ってのは中途半端な存在だからね。区議みたいに市民生活に密着した存在ではないところにもってきて、都議会そのものがオール与党体制になっちゃってるからね。争点もボケボケで、果たして都議のセンセイたちってのは存在理由があるのだろうかと愚考してみる今日この頃なのだ。

 とはいえ、スウェーデンの国家予算に匹敵する12兆円という予算を抱える都議会の選挙なんだから、それなりの意味があるってなもんなんだが、そんことはおかまいなしにレレレのシンゾーはヨーロッパ旅行中です。レレレのシンゾーの爺さんの後を継いで首相となった池田勇人は、日仏首脳会談でフランス大統領のド・ゴールに「トランジスタラジオのセールスマン」ってからかわれたことがあったが、それにならえば今回のレレレのシンゾーのヨーロッパ旅行は「原発のセールスマン」ってところでしょうか。「10年後には年収150万円」ってのは、池田勇人の「所得倍増計画」のパクリみたいなもんだから、「原発のセールスマン」ってのはお似合いかも。

 しかし、福島第一原発がいまだに危機的状況にあるっていうのに、「原子力安全への貢献が自らの責務」だなんて共同声明出しちゃって、よくもまあ恥ずかしげもなく原発売り込めるものだ。チェルノブイリ事故直後に、当時のソ連が原発輸出で世界中か駆け巡ったりしたら、それこそ顰蹙ものだったと思うのだが、そうした想像力ってのが働かないものなのかねえ、この男は。そもそも、政治家にとっては、理念や信念と同時に想像力も重要な能力のひとつなのだと思う。想像力ってのは妄想はしろってことではなくて、シビアな「現状認識」をもとに、「場を読む」「状況を読む」ってことなんですね。そこから、「戦略」ってのが生まれてくる。であれば「今」というこの時期に、原発のトップセールスなんてやれるわけがありません。

 ポーラントでの首脳会談会場前では、原発反対の市民グループが日本語で「安倍首相は原発ではなく再生エネルギーの提供を」と書かれた垂れ幕を掲げたそうだが、これこそが日本が立てるべき「戦略」なのだ。「奇貨居くべし」って喩えがあるけど、福島第一原発事故こそ「奇貨」として捉えるべきで、そこから再生ネルギーにシフトしていくという「戦略」を組み立てるのが政治家の務めのはずなんだね。それが、自ら率先してのトッブセールスだもん、恥の上塗りってのはこういうことを言うのかと改めて納得した月曜の朝であった。

原発セールス 東欧でも  日本、4カ国に技術協力

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