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2013年8月 2日 (金)

もしかしたら太平洋の魚は食べられなくなるかもしれない。そんな深刻なことが福島の海で始まっている&ナチスの手口に学んで、自民党憲法改正草案ができたってことか。

 ほぼ一日雨模様で、時にはザーっと降ることも、なんて天気予報に昨日はすっかり騙されてしまった。おかげで、重い荷物に傘まで持って出かけたのに、結局ポツリとも降ることなく、ワタシャなんだったんだの蒸し暑い夏の日となったのであった。

 ところで、福島第一原発の汚染水問題は、どうやら最悪の状況になってきたようですね。毎日のように何千ベクレルだ、何万ベクレルだ、はては何億ベクレルだなんて天文学的な数字を聞かされているとだんだんマヒしてきちゃうんだが、ようするにもう海はとことん汚染されていて、将来的にどんなことが起きるか予測もつかないってことなんだよね。ここまで来ると何ベクレルなんて数字ばかり追っかけてたって意味がないんであって、魚も食べられなくなるほどの異常な汚染状況ってことを、もっとわかりやすく解説する義務が専門家にはあると思うんだが、皆さんなんで沈黙してるんでしょう。国から緘口令でも敷かれてるんじゃないの、とつい妄想のひとつもしたくなるってもんだ。

福島第一 新たに大量の汚染水確認 最大9億5000万ベクレル

 原子力規制委員会は、汚染水について今頃になって「深刻で切迫している」って言い出してるが、これまでほったらかしてにしてきた責任の一端は自分たちにもあるってことをどこまで認識しているのだろうか。3.11以降、京大の小出先生などの警告を無視して、東電はもちろん政治家も官僚も学者も、そして報道機関もみんなして束になって被害を過小に見積もってきたツケが、とんでもないスケールで回ってきたってわけです。

・田中龍作ジャーナル
【福島原発・汚染水問題】 田中委員長「深刻で切迫している」 水俣超える海洋汚染か

 おそらく、この海洋汚染というのは、世界中のどの国も対処できる技術は持ってないだろうから、10年後、20年後、いやいやひょっとしたら5年後にも太平洋の魚は食べられなくなっちゃうかもしれない。そんな深刻なことが福島の海で始まっているということを、実は日本人が一番知らない。世界から見れば、こんな能天気な国民はいないわけで、そこにもってきて原発再稼働はするわ、ソーリ自らが原発売り歩くわじゃ、お話になりません。

 お話にならないと言えば、ひょっとこ麻生の「ナチスの手口に学べ」なんだが、「私の真意と異なり誤解を招いたことは遺憾である」から撤回だとさ。失言、暴言、放言の後の政治家のいつもの、それこそ「手口」です。何が「誤解を招いたことは遺憾である」だい。まるで誤解したこっちが悪いみたいだね。それを言うなら、「誤解を招いたのは不徳の致すところ」だろう。

 「私は悪しき例としてナチスの名前を出した」ってなことも言っているが、「ある日気づいたら、ワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていたんですよ。だれも気づかないで変わった。あの手口に学んだらどうかね」って発言は、どう斜めに読んだってそうは聞こえない。

麻生氏、ナチス発言を撤回 国内外批判で火消し

<麻生副総理>ナチス発言、ドイツで批判

 ま、突っ込み出したらキリがないんだが、映画監督の想田和弘氏の「今回は『ナチス』という言葉に誰もが驚いたが、本来は自民党改憲案が出たときに驚かなければいけない」っていうコメントが本質を突いている。ひょっとこ麻生の発言というのは、その延長線上にあるわけで、これを検証しようともしないマスメディアもある意味、共犯なのかもしれないね。やれやれ。

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コメント

「話し」には筋道てえのが有るんだ、と言ったところで国語力ゼロ、理解力ゼロのひょっとこには詮無いことだが「イカン(尉官も医官)で済むなら、改憲症候群(大将)もひょっとこ(中将)もいらなんだ。

そうは言っても、「どの国も自衛権は認められている」てんで、閣議だけで集団的自衛権を容認したり、海兵隊を新設したり、あわよくば「わが国を標的に攻撃の気配があれば先制攻撃ができる」とナチスよろしく粛々と進めようとしたりしているではないか。

あな恐ろしや「力は正義の前にある」。

投稿: 岡目五目 | 2013年8月 2日 (金) 16時55分

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