「汚染水の最大の脅威は、日本政府である」(インターナショナル・ヘラルド・トリビューン)&「土砂崩れで通行不能、データ回線も不通。「もんじゅ」が孤立している&秘密保護法必要が57.7%の危機
淀川の濁流に落ちて流された少年を、中国人留学生が見飛び込んで救助。その勇気に拍手です。我が身だったらと思うと、まったく飛び込む自信はありません。お隣の国々にヘイトスピーチする暇があるなら、こうした勇気をこそ学ぶべきでしょう。
台風は東北を縦断して抜けていったが、やっぱり福島第一原発にも影響が出たようだ。「射能汚染水が保管されている七つのタンクエリアで、放射性物質を外部に出さないために設置したせきの水位が大雨によって上昇し、あふれる恐れがあるとして、東電は16日、排水を行ったと発表した」ってね。しかも、緊急措置だからセシウム濃度を測らないで排水したっていうから、やることなすことどこか抜けてます。
・セシウム濃度測らず排水=7タンクエリアの滞留水-福島第1「緊急措置」・東電
IAEA(国際原子力機関)の年次総会に出席していたスピッツ山本一太君は、汚染水問題について「政府が抜本的な解決に当たる」ってなことを説明したっていうけど、セシウム濃度も測らずに排水するなんてことを東電がいまでもやってるんだから、なんの説得力もありません。こんなんだから、「おそらく汚染水の最大の脅威は、日本政府である」(インターナショナル・ヘラルド・トリビューン9月5日付)って言われちゃうんだよね。ま、世界はレレレのシンゾーが思ってるほど甘くはないってことです。
そこに加えて、高速増殖炉「もんじゅ」へつなかる道路が土砂崩れで通行不能になってるってね。原子力規制庁とのデータ回線も止まっているっていうから、まったく孤立しちゃってるってことなんだね。これって、けっこう恐いことで、かなり重大な出来事だと思うけど、TVのニュースなんかサラっと流しちゃっている。これでいいのか。原発関連施設の危機管理の在り方そのものが問われるようなアクシデントじゃないのか。
こういうアクシデントに過小評価を装う国の姿勢そのものに、世界は驚き、呆れているはずなんだね。レレレのシンゾーの「完全にコントロールされている」発言が、それに輪をかけているわけで、日本はそろそろ世界の鼻つまみ者になりますよ。
ところで、共同通信がこの週末にら世論操作じゃなかった調査をしたんだが、特定秘密保護法必要が57.7%もあったってね。おそらく、秘密保護法のなんたるかを知ることなしに、「国家の秘密を漏らした公務員の罰則を強化」する法律ってところにだけ反応してるんじゃないんだろうか。実のところ、秘密保護法についてちゃんと検証・分析しているマスメディアなんてほとんどない。ここでも気分が先行しちゃってるんだね。
汚染水についてのインターナショナル・ヘラルド・トリビューンの言を借りれば、権力に対して「ノン」と声を出さなくなったジャーナリズムほど国民にとっての脅威はない、ってことです。台風一過のさわやかな朝に、なんてこったい。
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コメント
敷地内の「水」を計測しないままで、排水するとは「言語道断」。
これこそ、タンクに溜めておけってんだ。全く責任感のないヤツらァだ。
それとも、何だ。地盤ゆるゆるでタンクが倒壊するとでも言うんかい。
投稿: 岡目五目 | 2013年9月17日 (火) 13時38分