小泉純一郎の「脱原発」論を新聞・TVがやたら取り上げるのは、特定秘密保護法案から国民の目を逸らさせるためのダミーか・・・なんて妄想をしてみた。
ベッドから出るのがちょいと億劫になる寒い朝である。やたら、空気は澄んで、昼には青空が広がるんだとか。嵐の前の静けさとはこのことか。伊豆大島も福島第一原発も、週末に向かって厳戒体制なんでしょうね。まったく、おかしな雲行きだこと。
おかしな雲行きとなれば、永田町の右に出るものは見当たりません。特定秘密保護法案成立に向けてカウントダウンが始まっているってのに、新聞・TVは大本営発表を垂れ流すばかりで、まったく緊張感や危機感ってものがないんだから困ったもんだ。で、野党はどうかと言えば、これもまた同じ穴のムジナばかりで、民主党も日本維新の会もみんなの党も基本的には賛成なんだから嫌になっちまうんだね。ハッキリと反対しているのは生活の党、社民党、共産党だけってんだから話になりません。
この法案にからめて沖縄密約の西山事件がよく引き合いに出されるんだが、レレレのシンゾーは官房長官時代に「密約はいっさい、存在しないというのが政府の立場だ」って言い張ってたんだよね。今となっては、あからさまな「嘘」だったわけで、こういう言説が何の検証もされることなく罷り通るのが特定秘密保護法案なんですね。つまり、自民党政権が一貫して主張してきた「密約は存在しない」ってことが「嘘」だってことすら、国民は誰一人知ることなく、たとえば西山事件の西山太吉氏のように逮捕され有罪判決を食らう恐れがあるってことです。
憲法学者の皆さんがようやく思い腰を上げて反対声明を出したけど、遅いなあ。あまりにもスローペースなんだよね。早ければ、今週末にも閣議決定しようってんだから、このままだと反対声明はごまめの歯ぎしりになってしまいかねません。
それもこれも、特定秘密保護法案をなるべくスルーして、読者や視聴者に情報発信するのを避けてきた新聞・TVの御用報道が功を奏しているってことです。
このところ、ご隠居ソーリ・純一郎君の「脱原発」発言がマスメディアでも大きく取り上げられているのもおかしなもんで、では京大の小出助教の「脱原発」の声に真摯な態度で耳を傾けたメディアがあっただろうか。あったとしても、せいぜいコメンテーター程度の扱いだもんね。ようするに、両論並立のアリバイ作りに利用しただけってのが正直なところでしょう。
そんな新聞・TVがなぜにご隠居ソーリの声には耳を傾けるのか・・・? 特定秘密保護法案で御用報道を続ける新聞・TVの劣化ぶりを見ていると、どうも釈然としないんだね。その裏には何があるんだろう、ってついつい勘繰りたくなるんだが、ひょっとしたら特定秘密保護法案から目を逸らさせるためのダミーか・・・なんて妄想してみたくなる月曜の朝であった。
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