2013年11月26日は、「国会が死んだ日」として、そしてまた「日本が死んだ日」へと続く道のりの始まりとして、長く記憶にとどめられるに違いない。
TBSの番組スタッフが結果としてオウム真理教の坂本弁護士一家殺人の片棒を担いでいた事件で、ニュースキャスターだった筑紫哲也は「TBSは死にました」と番組内で嘆いたものだ。それにならえば、傍聴席から「恥を知れ」と怒声が飛ぶ中での特定秘密保護法案強行採決で、「国会は死にました」ってことか。
それにしても、なんとも締まらない強行採決の風景ではあった。誰一人として体張ってないもんね。映画の中で囚人がやる抗議行動じゃないんだからさ、机叩いたって何にもならんだろうに。もっと笑っちゃうのは、日本維新の会だ。なんとまあ、採決放棄して退席ときたか。修正合意してるんだから、そんなパフォーマンスされたって、鼻白むだけですね。
それに比べりゃあ、断固として反対票を投じたみんなの党の井出庸生君の筋の通し方のなんと爽やかなことか。橋龍命の江田君も退席なんかしないで、反対票投じていたら少しは存在感示せたかもしれないけど、ま、判断誤っちゃいましたね。みんなの党からは世田谷区議の2人が離党表明したようだし、このまま分裂して自民党に吸収されちゃうんじゃないの。
・江田氏退席、井出氏ら反対=採決で造反者-みんな・秘密保護法案
新聞は、自民党機関紙の産経を除けば、皆さん強行採決を批判している。でも、ご都合主義もいい加減にしてもらいたい。特定秘密保護法案が閣議決定してから騒ぎ始めたって、そんなものは遅過ぎだなんてことは一般大衆労働者諸君のほうがよくわかってますからね。
そもそも、レレレのシンゾー一派が、改憲目指して日本版NSCだ、特定秘密保護法案だ、集団的自衛権行使容認だ、って喚いていたってのに、それこそが争点になるべき参議院選で、「ねじれ解消」「決められる政治」なんてたわ言のキャンペーン繰り広げて争点ぼかしにまい進したくらいですからね。もし、参議院選前から気合入れて特定秘密保護法案の反対キャンペーンを展開してたら、事態はかなり違ったものになっていたはずだ。ようするに、戦争に加担した時と同じで、権力におもねるというその体質は21世紀の今もまったく変わっていないってこと。
TVに至っては、お話になりません。たとえば、昨夕のテレビ朝日『スーパーJチャンネル』のトップは、輸血によるHIV感染のニュースですからね。そのスタンスがこれだけでわかろうというものです。80年代までだったら、緊急特番なんか組まれただろうに、何が悲しくて「国会が死んだ日」に芸人のおぶさけ番組を観なきゃならないんでしょう。って、観なけりゃいいんだけどさ。
NHKの国会中継がニュースに切り替わったのをキューにして強行採決したみたいだけど、その夜にレレレのシンゾー一派の会合にシンゾー肝煎りでNHK経営委員に就任した二流作家の百田センセイがにこやかに出席してるんだから、何をかいわんやです。
2013年11月26日は、「国会が死んだ日」として、そしてまた「日本が死んだ日」へと続く道のりの始まりとして長く記憶にとどめられることになることでしょう。
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