特定秘密に当たらないはずのTPPも「個別的具体的に検討する必要がある」って言い出してます。こうやって秘密の範囲が広がって、どんどん息苦しい世の中になっていくんでしょう。
もういい加減にうんざりな太郎君のお手紙問題。思うに、TPOをわきまえない不粋な行為、というのが妥当なところなんじゃなかろうか。ああ、それなのに、徒手空拳と言うか、孤立無援と言うか、四面楚歌と言うか、サンドバック状態の太郎君を完膚なきまでに叩きのめさないと気がすまないんでしょう、娘が東電のアンポンタン・石破君が「「報道で取り上げられることで、自身を大きくしようと思ったのではないか。それは天皇、皇室の政治利用だ」ってのたまってます。畏れ多くも(この言葉使ってみたかったんですね一度)、こうやって天皇を引き合いに出すこと自体が「皇室の政治利用」というのではないでしょうか。ま、みんなして「天皇陛下バンザイ」ってやって、大いに政治利用した輩に言われる筋合いはありませんね。
でもって、議員辞職だなんだって騒いでる間にも、特定秘密ってのは何なんだってことが質疑されているんだが、自民党の言ってることがコロコロ変わっちゃって、たとえばTPPは特定秘密に当たらないって説明してたと思ったら、一転、「「(公務員らが漏らすと、処罰の対象になる)特定秘密は、安全保障に関する重要なものと法案で規定している。(TPPなどの)交渉方針や内容が特定秘密保護法案の規定に該当するかは、個別具体的に検討する必要がある」なんて言い出してます。
個別具体的に検討、ってのは重宝な言葉で、TPP交渉における重要5品目の形骸化なんかその典型なんだね。ようするに、「全体的には特定秘密ではないけど、なかにはいろいろあるからさ、それはそれで検討しますよ」ってことで、これならいくらでも拡大運用できちゃいます。
そもそも、法律というのは曖昧模糊とした表現や言葉というのは許されないわけで、駄目なものは駄目ってハッキリと明記するのが原理原則というもの。このところ、ニヤケ男・町村君がTVに登場して、秘密保護法案についてくっちゃべてるんだが、表現の曖昧さについて追求されると、そこは厳正な運用が必要、てなことで誤魔化しちゃうんだね。法律を運用する側ってのは、曖昧な表現を逆手にとって自分たちのいいように解釈していくのが世の常というもので、ニヤケ男のこんな言い逃れをほっとくわけにはいきません。。
たとえば、凶器準備集合罪というのがあって、これは暴力団の抗争を事前に取り止るためのを法律ということで成立したはずだったのに、いつのまにか拡大解釈されて70年代の学生デモを取り締まるためにしばしば適用されたものだ。
特定秘密保護法案だって同じ道を歩むことは明らかで、そのために抽象的な表現や文言が散りばめられているんですね。TPPかせ特定秘密かどうかという解釈がコロコロ変わるなんてことも、恣意的な解釈でどうにでなるってことの証明みたいなもんで、太郎叩きに目を奪われてる場合じゃないってことだけは確かな晩秋の一日である。
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