そこに至る歴史的背景を教えずに、「固有の領土」という言葉だけを刷り込もうってのは、洗脳教育みたいなもんです。
ヤンキースの田中マー君が初登板。1回の表にヤンキースが2点を先取して、幸先のいいスタート。快刀乱麻のピッチングを期待したい、花散らしの雨もあがった快晴の土曜の朝である。
快晴どころか暗雲垂れ込めてきたのが、日本の教育だ。レレレのシンゾーの「昔の日本を取り戻す」ための教育改革のおかげで、教育現場への政治介入が露骨になってきているけど、教科書にもそれは反映されているようだ。竹島、尖閣諸島を「固有の領土」と明記した小学校の教科書が登場したそうで、いわば小学校の時から刷り込みしておこうっていう魂胆です。
領土という概念はけっこう難しいもので、その歴史的背景から学ばないと、本当に理解したことにはならないんだね。たとえば、沖縄なんかその典型で、いまでこそ日本の領土ってことになってるけど、その歴史を振り返れば、薩摩藩による琉球処分や明治政府の圧力で強引に日本に編入されちゃったってのが真実なんですね。つまり、沖縄は「固有の領土」とは言い難い。
竹島、尖閣諸島にだって、それぞれの歴史ってのがあるんだから、「固有の領土」って言うなら、そこをちゃんと精査したうえで学習することが、歴史のお勉強というものです。その歴史的背景に触れることなく、、単純に「固有の領土」って表記するだけってのは、これはもう洗脳みたいなもんです。たとえば、いい国(1192年)つくろう鎌倉幕府、なんてゴロ合わせで年表覚えることが歴史の勉強ではないわけで、武家社会の台頭という鎌倉幕府の意味を理解しないといかんのですね。って、つい青臭いこと言っちまいました。
その昔は、家永教科書裁判のように、教科書検定そのものが憲法違反じゃないのかという問題提起があったんだが、いまや検定どころか、教科書の内容に積極的に時の権力の意向が反映される時代になっちまったということです。そのうち、「聖戦」なんて言葉が、近現代史の教科書に載る時代がやってくるかも。
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コメント
先日の朝日新聞トップに、尖閣と竹島を教科書に記載する旨について「社会情勢を考慮」と書かれていたが、世界情勢を配慮すべき、くらいは書いてほしいものだ。
国内向けには独裁でも、結局はアメリカの忠犬に近いその政策は、宇都宮健児がかつて警鐘していたように格差を拡大させ、やがて貧困層の子供たちを借金の肩代わりに軍隊に入れることなのだろう。
世界中で戦争をするアメリカが日本に参加せよと常々プレッシャーをかけている中、これ以上ないアメリカというモデルが眼前にいるのだ、習わない手はない。
その布石の一つが今回の教科書問題でもある。
やがてこの教科書をはじめとして、外堀を埋められるような教育をされた子供たちは、貧困を含め社会的崖っぷちに立たされたとき、その身を軍隊へ投ずるその一歩はずいぶんと抵抗なく軽い意味合いのものになるのかもしれない。
その守るべき国家、威信、貨幣の幻想については、内田樹がレヴィ・ストロースの家族論のなかで詳しく説明している。
投稿: キラク | 2014年4月 7日 (月) 06時08分
いつのまにか鎌倉幕府は1185年(イイハコつくろう)に変わってるらしいでっせ。
投稿: 源ヨレトモ | 2014年4月 5日 (土) 21時15分