獣医学部の目玉の研究施設「バイオセーフティーレベル3」では「ぬいぐるみ」で実習!? 就任辞退の教授が出てくるはずだ&「野党の質問時間削減 大政翼賛会への道、歩むのか」(毎日新聞)
日馬富士の傷害事件は、第三者が勝手な発言したりして、憶測ばかりが飛び交っている。事件が発覚した不可解な経緯なんかを見ると、どうやら相撲協会の権力闘争が絡んだりもしているようで、この事件はけっこう奥が深そうだ。
とは言え、新聞・TVのフィーバー(古いね)ぶりは呆れたもので、15日のエントリーに書いたように、やっぱり「加計学園疑獄」隠しの側面もあるんじゃないのかねえ。こんなんでいいのかねえ。
でもって、加計学園獣医学部新設なんだが、就任予定だった教授の中に辞退者が出てきたってね。なんてったって、「獣医学部のある16の大学中、最低レベル」とまで噂されてますからね。まじめな研究者であれば、腰が引けるのも分かろうというものだ。
で、笑っちゃうのが、獣医学部新設の目玉である「バイオセーフティーレベル3(BSL3)」の研究施設なんだね。狂犬病や結核菌などの病原体を扱うこの実験室は、一歩間違えると「バイオハザード」の危険があると言われていて、当然、大学審議会もそこんところは厳しく問いただしている。
それに対する加計学園の回答ってのが凄いんだね。なんと、「人獣感染症実習では動物は使わず」「シミュレーション動物(ぬいぐるみ)を用いる」んだとさ。実際の動物を使わずにでダミーで実習とは、「世界に冠たる獣医学部」(雲隠れ孝太郎)が聞いて呆れる。それにしても、「シミュレーション動物」って、なんのこっちゃ。
さらに、動物で言えば、実習に天然記念物の野間馬を利用するという話ある。これは明らかな条例違反で、こうしたことが国会でもまったく議論されないというところにも、加計学園疑獄が抱える深い闇があるんだね。
最後に、野党の質問時間削減の危険性について、毎日新聞が警鐘を鳴らしている。ちょいと長いけど、ご一読を。
(こりより引用)
もしかしたら日本の運命を大きく変えることになるかもしれない。開会中の特別国会で、与党・自民党が、野党が国政をただす場である委員会審議の質問時間を削ってしまったのだ。「与党議員の質問機会が少ないから」が理由らしいが、それは事実か。大政翼賛会へと歩んだ戦前の国会でも、同じ動きがあったのだが……。【吉井理記】
「国会が自ら、国会の権能を低下させる愚挙です。日本を破滅させた戦争の時代にも、国会の力を封じる動きがありました」と怒りが収まらないのは、「国会質問制度の研究」などの著書がある千葉商科大の田中信一郎特別客員准教授だ。
歴史を振り返る前に、おさらいしておこう。問題になっているのは、衆議院の委員会審議などで、与野党の質問(正確には質疑。決められたテーマに限り問いただすこと)時間をどう割り振るか、ということだ。
国会法や衆院規則、実務手引きである「先例集」にも明示がないが、野党の時間を多くするのが長年の慣例で、この特別国会まで「野党8、与党2」の割合だった。ところが自民党は衆院選での大勝を背景に野党の反対を数で押し切り、まず15日の文部科学委員会で「野党2、与党1」とした上で、国会審議の中心となる予算委などでも配分を見直す方針なのだ。
「2対1」なら一見野党が多そうだが、「それは錯覚です」と田中さん。
「注意すべきは、この時間は質問だけでなく、首相や閣僚ら政府答弁の時間も入っている点です。与党から政府閣僚が選ばれるのですから、事実上は政府=与党です。するとどうなるでしょうか」
例えば、野党の持ち時間を4時間として、質問2時間に対し、政府が答弁を2時間したとしよう。「2対1」だから、与党の持ち時間が2時間で、質問1時間、政府答弁も1時間とする。発言時間を単純計算すれば、野党の2時間に対し、与党+政府の発言は4時間、つまり「2対4」と逆転する。
政治学が専門の明治大教授、西川伸一さんも嘆息する。「そもそも、国会は野党のためにあるといっても過言ではありません。なぜなら国会で議論される予算案や内閣提出法案は、全て与党が事前承認したものしか提出されないからです。だからこそ国会質疑を通じた野党のチェックが重要なのですが、その野党の質問封じは、国会の否定です。少数意見を聞かず、多数決ですべてを決めれば、国会の意味がなくなりますから。議論が政府協賛の与党色に染められ、『大政翼賛会』『戦前回帰』という指摘も、あながち絵空事とも言えなくなってきます」
帝国議会ではゼロのときも
では、その戦前の国会である帝国議会で、何があったのか? 田中さんが解説する。
「帝国議会では最初、議員が政府に国政全般をただす『質問』は制限されていました。それでも田中正造ら自由民権運動を率いた先人の努力が、政府をただす機会を広げていったのです。しかし軍国主義が高まる時期から、議員が政府に質問する場が再び制限され、国会の力が失われていきました」
当時は書面質問が原則だったが、議員は内容や理由を議場で演説することが慣例になっていった。田中正造はこうした質問を通じて足尾鉱毒事件を社会に問うことができた。
慣例は「先例集」にまとめられ、国会運営のマニュアルとなっていたが、1935年前後に慣例が改められ、議員の演説時間や、政府答弁に対する再質問を制限する改定がなされた、という。残された「先例集」からは、改定を誰が言い出したかわからないが、議会多数派(当時は立憲政友会)の可能性が高い、という。
「この時期は、満州事変(31年)で国際的孤立が深まり、天皇機関説事件(35年)など、思想弾圧が激しさを増す時代です。そんな風潮を反映し、国会で議論することに疑いを持ったり、政府批判は許せないと考えたりする議員が増えたための改定でしょう。つまり国会自ら、国会の力を弱めたのです」
この結果、政府への質問そのものが国会から消えていく。田中さんによると、大正デモクラシー期の第31回帝国議会(13~14年)では衆院で計100件の質問があったが、各政党が大政翼賛会に合流した後の第76回帝国議会(40~41年)では18件。日米開戦後は質問ゼロという国会もあり、43年6月~44年9月の4回の国会は、1件の質問もなかった。国会が、政府の追認機関に堕した結果である。
「国会の監視機能が働いていれば、無謀な戦争をしたり、続けたりすることはなかったかもしれない。でも結局、国会が機能しないがために、国を滅ぼす政策を止められませんでした」
そもそも今回の問題は、自民党の若手議員が「自分たちの質問する機会が少ない」と訴えたことが発端とされるが、この理由には裏付けが乏しい。
なぜなら、本当に政府をただしたいなら、時間もテーマも制限されない書面質問(質問主意書)が可能だからだ。例えば、「森友・加計(かけ)学園問題」で揺れた今年の通常国会では、衆院で438件の質問主意書が出されている。さて、与党分はどれだけか?
「ゼロ」である。政府をただすのは与野党を問わず、国会議員の責務だ。質問主意書が出されれば、答弁書を作る各省庁の職員の負担は増えるから、主意書の乱発は論外だが、本来なら与党議員も出すべきものだ。実際、旧民主党政権時代は民主党議員も出していた。
立憲民主党の川内博史衆院議員もその一人だ。旧民主党議員時代の2010年、鳩山由紀夫政権に官僚の天下り規制のあり方を問う主意書を出した。
「規制のあり方が甘いと感じ、政府をただしました。政府をチェックし、政策を良いものにするために、必要と思えば出すべきです。自民党の若手議員の活躍の場がないというなら、もっと政府内に若手を登用すればいい。そもそも与党は、自分たちが国会に提出する法案を自分たちで承認しておいて、国会で何を問うつもりか。『安倍1強』と呼ばれる状況で、政府のチェックがきちんとできるのか」
その自民党のベテラン議員によれば、かつては与党議員の依頼で、各省庁が質問を作り、答弁も書く「自問自答」が横行していたらしい。さすがに最近は少ないようだが、この議員は「今でも『貴重な質問の機会を頂いて』とか言いながら、『○○大臣のご決意をお聞かせください』『××に行かれたご感想は』なんて、恥ずかしい質問をする若手がいる。時間をくれと言う前に、質問力を磨くべきだ」と首を横に振るのだ。
では、野党の質問時間を削ることは何を意味するのか? 田中さんがまとめた。
「今のまま質問時間を減らせば、国権の最高機関として政府をチェックする機能は確実に低下する。これは間違いない。厳しい監視にさらされてこそ、健全な政権や政治が実現するんです。国会が機能しないことが、この国に何をもたらすか、72年前に私たちは経験済みです。与野党の政争とか、そんな小さな話ではないんです」
自民党の選挙スローガンは「この国を、守り抜く。」であった。今からでも遅くはない。この国を守るためにこそ、野党の声に耳を傾けるべきだろう。
(引用終わり)
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コメント
歴史に名を残す統治者や支配者は岸信介氏は血縁者や身内のつながっていない人間は全て自分の理想や欲望を叶えるための材料であり道具だと思っているのだろうか。
そして安倍総理も血縁者や身内のつながっていない人間は全て自分の理想や欲望を叶えるための材料であり道具だと思っているのだろうか。佐川 宣寿国税庁長官は部下は同僚は自分(佐川)が利用できない上司・先輩を自分(佐川)の理想や欲望を叶えるための材料であり道具だと思っているのだろうか。でも佐川自身は自らを時の権力者(今現時点では安倍晋三)の材料であり道具であると思っているのだろうか。
日本の統治機構にうすら寒い恐怖を覚えた今日の日であった。
人類は人類の中から王・皇帝などの統治者=指導者=支配者=裁き人を選びだしてきた歴史があります。今は民主主義となって制度の違いにより大統領、首相とあるけれど。
日本でもその時の勢力により首相が選出されてきました。
その中でも安倍総理は他のどの歴代総理よりも首相として安倍総理を担ぎ出してくれた勢力にこれでもか!これでもか!これでもか!というほど3回続けても足りないほど過保護に守られている印象を受けます。
橋下じゃなくて橋本龍太郎総理はそんな守られているイメージないし不沈空母中曽根総理も殿様の細川総理もそんな守られてる感じはない。
特に第2次になってからそう思う。
そんな過保護な状態におるから「ボクちゃん」と揶揄されると思います。
ほんま一挙一動守られてる感を受けるわ。
「A」 の韻が連続して続く単語「若者=WAKAMONO」を「わあもの=WAAMONO」と
「七十年=NANAJYUUNEN」を「なあじゅうねん=NAAJYUUNEN」と不明瞭に甲高い声で発音するから頭が悪く子供っぽく聞こえてしまいます。
これはある意味危険で事の深刻さが伝わりにくい声と発音してると思う。
「北朝鮮にさらなる(さあなる=SAANARU)圧力を」と安倍総理が言うても発言の内容に反して軽く子供が強がっているようにしか聞こえへん。
安倍総理が「日本国憲法はみっともない」言えるのも岸信介氏の孫いうことが大きいちゃうんかな。先祖が要職についてない世襲議員があるいは一代の叩き上げの議員が「日本国憲法はみっともない」言うたところで「おまえ、みっともない言うけど多少なりとも日本国憲法
の恩恵受けてきたんやろ。気にくわなんだらおまえが気に入る憲法の有る国に帰化せえ」と言われるのがオチやった思う。
「岸ブランド」があるから安倍はそいうことを言われなくて担ぎだされている部分も多分にあるんちゃうかなと思います。
ほんまおかしな世の中になってきてますね。昔友達に「死ね」というと担任の先生に軽々しく「死ね」という言葉をつかうなと愛のビンタをもらったもんです。
国歌・国旗の尊重も大事かもしれん、そういう価値観の人もたくさんおる。それよりも友人に「死ね」など口にしないように指導するのが学校教育ではあ~りませんか。足立くん。
夕日新聞(足声立語より)
投稿: アベ&シンゾー | 2017年11月17日 (金) 23時11分
日馬富士を執拗に追いかける時間があるなら、
加計孝太郎を引っ張り出して、一連の疑惑について
質すことがジャーナリストの仕事だろう。
ところで、
小田嶋隆が「モリカケ問題が沈静化しない理由」を書いている。
長いが一読を。
もっとも、「でんでん」を攻める者にとっては
少しナルイような気がする(個人の感想です)
http://t.co/dKTfR4I1Rc
ついで、「炎上男」が国会質疑で、
「でんでん」が「李下に冠を正した」と言ったんだってね。
「李下に冠を正し」ちゃあいけないんだ。つまり、
「でんでん」がモリカケ疑惑を隠蔽しているってバラシたということ。
もう一つ。
文科省の副大臣を務めた「体罰奨励教師」が、
「野党の根拠のない結論ありきの追及に「忸怩」たる思い」
だって・・。
「忸怩」は、自分の言動に恥じることだから、文書の隠蔽・廃棄や
嘘の答弁をしたことを反省しているのかねえ。
もっとも、「便宜」ベンギをビンセンと読むくらいだから、
お里が知れる。
投稿: 岡目五目 | 2017年11月17日 (金) 21時27分
本日もTVは「横綱暴行事件」を絶賛放映中。
しかし自民からの「質問主意書」がゼロって笑わせるね。(質問する気もないんだね)
ところで先日の文科委員会じゃ林君は「4条件は文科省の守備範囲外。内閣府に聞いてくれ」と逃げるし、内閣府は逢坂君の質問に答えられないし・・・
「国家戦略特区」なんで、ここはもう一度内閣府をキッチリと追及するしかないね。
と思うのだが政府だか自民だかは「内閣委員会」の開催には消極的だと。
そんなこんなをチットモ伝えてくれないTVですが、今日の定時のニュースでさりげなく怖い事を伝えていた。
「日本原電は原発廃炉の積立金を、新規の原発建設に使ってしまい、廃炉の費用が不足」
オイオイ!
投稿: こなつ | 2017年11月17日 (金) 15時09分