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2018年6月24日 (日)

「もう二度と過去を未来にしないこと」「戦力という愚かな力を持つことで、得られる平和など、本当は無いことを」(相良倫子さん「平和の詩」より)

 沖縄「慰霊の日」。ペテン総理は「できることはすべて行う。引き続きこの方針の下、沖縄の基地負担軽減に全力を尽くす」と追悼式で挨拶した。お決まりの「先頭に立って国難に立ち向かう」と同じ類の常套句ってわけだ。そのくせ、追悼式後には記者に向かって「辺野古に移ることで(米軍機の)飛行経路が海上に移り、学校、住宅の上空は飛行経路とならず安全上大幅に向上する」と辺野古基地建設に改めて意欲を示したそうだ。

沖縄 慰霊の日 翁長氏「20年以上前合意の辺野古が解決策か」

翁長知事「辺野古に新基地、造らせない」平和宣言全文

慰霊の日「沖縄全戦没者追悼式」

 戦時国策スローガンの中に、「飾る体に 汚れる心」というのがある。「華美な服装」への戒めってことなんだが、この言葉に倣えばペテン総理の追悼式の挨拶ってのは「飾る言葉に 汚れる心」ってなものか。

 そんなペテン総理の卑しさに静かな鉄槌を浴びせてくれたのが中学生の少女であった。まさに命がけともいえる翁長知事の凄み溢れる姿とともに、その言葉の粒のひとつひとつをじっくりと噛み締めていただきたい。


【沖縄の願い】平和の詩 「生きる」慰霊の日 2018

平和の詩「生きる」全文

私は、生きている。
マントルの熱を伝える大地を踏みしめ、
心地よい湿気を孕んだ風を全身に受け、
草の匂いを鼻孔に感じ、
遠くから聞こえてくる潮騒に耳を傾けて。

私は今、生きている。

私の生きるこの島は、
何と美しい島だろう。
青く輝く海、
岩に打ち寄せしぶきを上げて光る波、
山羊の嘶き、
小川のせせらぎ、
畑に続く小道、
萌え出づる山の緑、
優しい三線の響き、
照りつける太陽の光。

私はなんと美しい島に、
生まれ育ったのだろう。

ありったけの私の感覚器で、感受性で、
島を感じる。心がじわりと熱くなる。

私はこの瞬間を、生きている。

この瞬間の素晴らしさが
この瞬間の愛おしさが
今と言う安らぎとなり
私の中に広がりゆく。

たまらなく込み上げるこの気持ちを
どう表現しよう。
大切な今よ
かけがえのない今よ
私の生きる、この今よ。

七十三年前、
私の愛する島が、死の島と化したあの日。
小鳥のさえずりは、恐怖の悲鳴と変わった。
優しく響く三線は、爆撃の轟に消えた。
青く広がる大空は、鉄の雨に見えなくなった。
草の匂いは死臭で濁り、
光り輝いていた海の水面は、
戦艦で埋め尽くされた。
火炎放射器から吹き出す炎、幼子の泣き声、
燃えつくされた民家、火薬の匂い。
着弾に揺れる大地。血に染まった海。
魑魅魍魎の如く、姿を変えた人々。
阿鼻叫喚の壮絶な戦の記憶。

みんな、生きていたのだ。
私と何も変わらない、
懸命に生きる命だったのだ。
彼らの人生を、それぞれの未来を。
疑うことなく、思い描いていたんだ。
家族がいて、仲間がいて、恋人がいた。
仕事があった。生きがいがあった。
日々の小さな幸せを喜んだ。手をとり合って生きてきた、私と同じ、人間だった。
それなのに。
壊されて、奪われた。
生きた時代が違う。ただ、それだけで。
無辜の命を。あたり前に生きていた、あの日々を。

摩文仁の丘。眼下に広がる穏やかな海。
悲しくて、忘れることのできない、この島の全て。
私は手を強く握り、誓う。
奪われた命に想いを馳せて、
心から、誓う。

私が生きている限り、
こんなにもたくさんの命を犠牲にした戦争を、絶対に許さないことを。
もう二度と過去を未来にしないこと。
全ての人間が、国境を越え、人種を越え、宗教を越え、あらゆる利害を越えて、平和である世界を目指すこと。
生きる事、命を大切にできることを、
誰からも侵されない世界を創ること。
平和を創造する努力を、厭わないことを。

あなたも、感じるだろう。
この島の美しさを。
あなたも、知っているだろう。
この島の悲しみを。
そして、あなたも、
私と同じこの瞬間(とき)を
一緒に生きているのだ。

今を一緒に、生きているのだ。

だから、きっとわかるはずなんだ。
戦争の無意味さを。本当の平和を。
頭じゃなくて、その心で。
戦力という愚かな力を持つことで、
得られる平和など、本当は無いことを。
平和とは、あたり前に生きること。
その命を精一杯輝かせて生きることだということを。

私は、今を生きている。
みんなと一緒に。
そして、これからも生きていく。
一日一日を大切に。
平和を想って。平和を祈って。
なぜなら、未来は、
この瞬間の延長線上にあるからだ。
つまり、未来は、今なんだ。

大好きな、私の島。
誇り高き、みんなの島。
そして、この島に生きる、すべての命。
私と共に今を生きる、私の友。私の家族。

これからも、共に生きてゆこう。
この青に囲まれた美しい故郷から。
真の平和を発進しよう。
一人一人が立ち上がって、
みんなで未来を歩んでいこう。

摩文仁の丘の風に吹かれ、
私の命が鳴っている。
過去と現在、未来の共鳴。
鎮魂歌よ届け。悲しみの過去に。
命よ響け。生きゆく未来に。
私は今を、生きていく。

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コメント

沖縄の人々の思いを訴えた「平和の詩」に感動しました。また、少女の緊張した面持ちと終わった後の開放感の笑顔が素敵でした。安室奈美恵や二階堂ふみやネーネーズの面々もそうですが、とても魅力的な女性たちです。それと比較すると、この国の宰相は軽蔑すべき卑しい人物ですね。四年前にこんな短歌を創作いたしました。
「慰霊の日」の首相挨拶空しくて
 摩文仁の風は海に投げ捨つ

投稿: ぼけなす | 2018年6月24日 (日) 21時54分

「戦力という愚かな力をもつことで得られる
平和など本当は無いことを。
平和とは当たり前に生きる、
その命を精一杯輝かせて生きることだ、ということを」

沖縄では、この詩から戦争の悲惨さが
語り継がれていることが分かる。

この詩に、「戦争も知らないくせに」と
「戦争を知らない者」のツイートがあったが、

チコちゃんは言う。
「ぼーっと、生きてんじゃねーよ」

投稿: 岡目五目 | 2018年6月24日 (日) 20時31分

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