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2018年10月26日 (金)

「自己責任論再燃?」なんてことを他人事のように報道するメディアの無責任、無自覚、恥知らず!!

 安田純平さんが帰国して、やっぱりというタイミングで「自己責任論」がネットを中心に駆け巡っている。そして、これをTVのニュースが取り上げているんだが、その論調がなんとも他人事なんだね。TVだってジャーナリズムの一翼を担っているはずなのに、「自己責任論」への自らの見解はまったく語ろうとしない。両論併記しましたよっていうアリバイ作りしてるようなものだ。

 英雄として迎えろ、なんてことは言わないけれど、紛争地帯などのデンジャラスゾーンを取材するのはジャーナリストの使命のひとつであることは間違いない。幹部連中が政権の鮨友だらけという現状を恥じ入る気持ちがあるなら、いまこそジャーナリズムとしての矜持を見せるべきなんだね。そうした中で、ジャーナリストとして今回の安田さんの拘束を検証すべきなのだ。「自己責任という声もある」なんてへたれなニュースを垂れ流していること自体、恥ずかしいことと思うべきなのだ。

 2012年にシリア内戦を取材中に銃撃されて亡くなったジャーナリストの山本美香さんの同僚で、自身もジャーナリストである石丸次郎さんが当時を振り返りこんなコメントをしている。

「バッシングは論外だが、死んだからといって過剰に英雄視するのも違和感がある。リスクを避ける準備が十分だったか、ジャーナリスト側の検証も必要なはずだ。だが、原因や再発防止の議論は進まなかった」(東京新聞「こちら特報部」より)

 したり顔のTVニュースのコメンテーターに聞かせてやりたいね。紛争地帯に限らず、犯罪多発の危険地帯などへの取材だって、勇気あるシャーナリストの存在があればこそなのだ。ベトナム戦争の悲惨さだって、それを伝えるジャーナリストがいなければけっして世界に発信されることはなかった。TVという安全地帯でごたく並べているようなのは、ジャーナリストでもなんでもないってことだ。

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 「自己責任」なんて言葉が政治家の口から出始めたのは、2004年に高遠菜穂子さんたちがイラクで武装勢力に拘束されたのがきっかけなんだね。自民党幹事長だった安倍晋三、官房長官だった福田康夫、文部科学大臣だった河村建夫たちが「自己責任」をほのめかし、公明党の冬柴鉄三は「損害賠償請求をするかどうかは別として、政府は事件への対応にかかった費用を国民に明らかにすべきだ」なんてことまでのたまってくれた。

 さらに、防災担当大臣の井上某にいたっては、「家族はまず『迷惑をかけて申し訳なかった』と言うべきで、自衛隊撤退が先に来るのはどうか。多くの方に迷惑をかけたのだから、責任を認めるべきだ」なんてことまで喚いていたんだから、こんなのが国民の負託を請けた国会議員ってことに改めて怒りを覚える。

「人質解放の費用公表を」 政府・与党に自己責任問う声

 それはともかく、「自己責任という声もあります」なんてことをシレっとニュースにしているメディアってのは、もうそれだけで死んでます。

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コメント

「そんな危険なところ行ってテロ組織に拘束されるのは
自己責任だ」と、安田純平に対するネトウヨの
雄叫びが盛んだけれど、行きもしない者がどうして
危険な所って分かるんでしょうかね。
それは安田らがそこに行って情報を発信するからでしょう。
「情報」だけを享受して「自己責任だ」と言い募るのは
ジャーナリストの本分を無視した言い草じゃありません?

安田は「テロ組織」に拘束されてしまったけれど、
「テロ組織」って一体誰が決めたの?
例えば、体制に反対する暴力組織が「テロ組織」と
するなら、日本は薩長土肥が徳川幕府を倒し、
アメリカは南北戦争で北軍を屈服させ、
中国は毛沢東が蒋介石を破り、
旧体制を乗っ取ちゃった歴史をもつんだよナ。
な~んだ、今生きてる我々はテロ国家の中で
活かされているんだ。
という事で、中東に話を戻すと
中東では今正に現体制とそれに反対する体制が
せめぎ合っているという事だナ。

そこで、安田ら本物のジャーナリストが、
「真実は現場にある」とそこに行き
情報を発信しているからこそ、
我々も知識として情勢を把握しているわけだ。
で、体制と反体制が暴力装置で対峙しているために、
ドンパチばかりでなく、一般市民がどのような
とばっちり被害を受けているのか、今や
それを発信するのも彼らの重要な役割になっている。

ベトナム戦争は、ジャーナリストの情報発信が
戦争を終結させた、と言われている。
ジャーナリストが払う犠牲は、
自己満足や名声のためではなく、
あくまでも事の真実・真相を発信するためだ、
ということを彼らの名誉のために付け加えておく。
と、干乾びた脳味噌が言っている。

投稿: 岡目五目 | 2018年10月26日 (金) 23時57分

「自己責任」ー。
これ、危険地帯へ怖くて行けないヘタレがいうお決まりのセリフですね。大企業のサラリーマン記者は、日ごろからお上からの情報を流すだけで自分の足で記事を書くことをしないから。

昔、フリーのワタクシメが県が進める某事業をおちょくったら、当時の無能支局長が「知事直属の方からクレームをいただいた。アンタはなんてことしてくれたんだ。クビだ!」と。その足で県庁へ出向き、「何か?」と言ったら偉いナンタラさんがへこへこして「どうか穏便に」。これで一件落着。

正規の記者は記者クラブにたむろするばかりで、フリーの私が格安原稿料で記事書いて…。ただの意気地なしの記者もどきが、フリージャーナリストをああだこうだと批判すんじゃないよ、罰当たりが! と思ってます。

投稿: さやこ | 2018年10月26日 (金) 14時44分

ロジさんって方のツイート
「なるほど。自己責任論の正体が分かった。

命令によって動けば発生しないが、自らの意志によって動けば発生するもの。それが連中の言う自己責任だ。

言い換えれば、権力に従う者には発生しないが、そうでない者には発生するもの。

つまるところ、自己責任論は、権力に従わない者への脅迫だ。」

新聞は軽減税率で牙を抜かれ、TVはハズキルーペのCM料で黙らせる。

http://twitter.com/RyukyuShouenou/status/1050840475874156544

いや、あくまでもウワサですよ。
でも、そんなに売れてるとも思えん商品で、大物を起用してのCM。それをひっきりなしに流すって、ちょっと異常だよな。
そりゃ誰だって「金の出所はどこだ?」って勘ぐるよな。

スタジオで「ボーっと生きてる」コメンテーターと称する電波芸人にはダルビッシュ有君のツイートでも読め!

http://twitter.com/faridyu/status/1055596991516995584

ダルビッシュといえば、金足農業の吉田君、日ハムだってね。いいんじゃない。

投稿: こなつ | 2018年10月26日 (金) 13時31分

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