映画・テレビ

2012年5月 1日 (火)

アメリカでたわけをぬかす亡国の宰相&川島雄三はやっぱり天才だ!

 何しに行ったんだかよくわかんないのだけど、ノダメ君がアメリカで遊んでいる。お友達のオバマ君と会談もできたしってんで、早速のところその成果をお披露目としようとしたんだろうね。日米同盟について、「より美しい花を咲かせるため、先頭に立って土づくりや水やりに努力していくことを誓う」なんてわけのわかんないたわけたことをぬかしてます。娘さんがヅカガールであるところのジャーナリストの内田君は、放射能に汚染された被災地の人たちはこの言葉をどんな思いで聞くのだろう、というようなことを文化放送『ソコトコ』でコメントしてたが、おっしゃる通りです。土づくや水やりに努力するってんなら、東北行って除染活動してみろってんだ。

 ところで、ゴールデンウィークだからといって、特にどこかへ遠出しようなんて了見はないのは今年も同じで、昨日はカミさんとちょいと近場にチャリでお散歩。蕎麦屋でお昼をいただき、ドラ猫が待つ我が家へと一目散、てなグータラな午後であった。で、ゴロリと横になって、TVをつければ、日本映画専門チャンネルで、川島雄三の『しとやかな獣』が開演するところだった。川島作品は、『幕末太陽伝』と『州崎パラダイス赤信号』『喜劇とんかつ一代』の3本しか観たことがなかったので、ジックリと観賞することにしたのであった。

 で、映画が始まり、ものの数分でなんとも不可思議な映像空間に引きずりこまれてしまったのであった。舞台は、高度成長経済のトバ口に立つ昭和の団地の一室。ここに住む元海岸中佐の父親(伊藤雄之助)と日本の母といった風情でありながらしたたかな母親(山岡久乃)には、作家(山茶花究)の二号の娘(浜田ゆう子)、芸能プロダクションに勤める息子(川端愛光)がいる。この家族のなんとも優雅な生活は、二号の娘が世話になる作家からの借金と息子が使い込んだ会社の金で成りたっている。で、息子の愛人である会社の経理事務の女が若尾文子。彼女がドラマのキーパースンでもあり、最後の悲劇的な(?)結末へとこの家族を引きづりこんでいく。

 すべてのドラマはこの団地の一室で繰り広げられ、カメラはここから一歩も出ることがない。カメラワーク、カット割、人物配置などの絶妙なミザンス、そして丁々発止のセリフの応酬。さらに、家族以外の登場人物も、実に胡散臭く、特に小沢昭一のインチキ臭さには報復絶倒なのだった。それは、川島雄三の小気味いい演出とともに、新藤兼人の脚本に預かるところも大きいのだろう。さらに、金のためなら娘も売る伊藤雄之助の怪演、蓮っ葉でしたたかな女を演じさせたら天下一品の若尾文子、最後のショットで見せる冷たく暗い山岡久乃の眼差し・・・なかでも、娘役の浜田ゆう子のアプレゲールぶりはなかなかにエロいです。この女優さんが、葉山良二の奥さんとは知らんかった。もうひとり、強烈な個性はないのだが、奇妙な味を出しているのが息子役の川畑愛光。この映画を観るまでまったく知らなかった俳優なのだが、1965年以降は映画界から消えたようで、そのプロフィールがいまひとつさだかでない。ちょいと気になるのだけれど・・・。ちなみに、この姉弟が、ベランダ越しの真っ赤に染まった夕焼けの空をバックに、ビートの利いた雅楽に合わせて踊り狂うシーンは、なかなかにシュールであります。 

 ともあれ、この作品を撮った翌年に45歳で夭折した川島雄三が天才と称される理由が、この作品で合点がいったゴールデンウィークの午後であった。

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2011年7月 4日 (月)

被災地を恫喝する復興担当大臣&国民を愚民扱いする原発世論対策マニュアル

 石原裕次郎の映画に『太陽への脱出』(1963年、監督舛田利雄)というのがある。東南アジアで武器密輸をする死の商人に仕立て上げられた青年の悲劇を描いたもので、ラストでは銃弾を浴びて惨殺される。主人公が死んでしまうという結末、それも裕次郎がっていうのでちょいと話題になったのだが、この中で裕次郎がピアノを弾きながら中原中也の「骨」を歌うシーンがある。

ホラホラ、これが僕の骨だ、
生きてゐた時の苦労にみちた
あのけがらはしい肉を破つて、
しらじらと雨に洗はれ
ヌックと出た、骨の尖。

それは光沢もない、
ただいたづらにしらじらと、
雨を吸収する、
風に吹かれる、
幾分空を反映する。

生きてゐた時に、
これが食堂の雑踏の中に、
坐つてゐたこともある、
みつばのおしたしを食つたこともある、
と思へばなんとも可笑しい。

ホラホラ、これが僕の骨――
見てゐるのは僕? 可笑しなことだ。
霊魂はあとに残つて、
また骨の処にやつて来て、
見てゐるのかしら?

故郷の小川のへりに、
半ばは枯れた草に立つて
見てゐるのは、――僕?
恰度立札ほどの高さに、
骨はしらじらととんがつてゐる。

 当時中学生だった僕にとって、「ホラホラ、これが僕の骨だ」というフレーズはなんとも衝撃的なものだった。そして、その歌ひとつで、この映画は僕の中で名作となった。 「骨」が中原中也の詩であることを知ったのはずいぶん後のことで、「サーカス」で初めて中原中也に触れ、しばらく読みふけった時のことだから高校3年にはなっていたかもしれない。

 それはともかく、その『太陽への脱出』を、昨夜、何十年ぶりかでチヤンネルNECOで観た。いまとなっては、ストーリー展開にはかなり無理があるものの、「骨」を弾き語りするシーンは何回観てもまったく色褪せることなくエロチックなものだった。誰もいないバーのカウンターで、白のディナージャケットを羽織り、グラス片手に煙草をくゆらせる裕次郎。ああ、これは、『カサブランカ』だ。ボギーへのオマージュなのだ、と今回改めて気づかされたのも収穫であった。ちなみに、共演の岩崎加根子と殿山泰司も必見です。

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 で、ちょいと映画の余韻に浸っていると、ふんぞり返った復興担当大臣がなにやら偉そうにしているニュースが・・・。なんとまあ品のない、とその時は思ったのだが、一夜明けてみればこれがとんでもハップン、歩いて10分なことになっていた。東京新聞は、「被災知事を厳しく激励」なんて、見出しではおとなしく報じているが、その中身といったらこれは激励ではなくて恫喝以外の何ものでもない。「智恵を出さないやつは助けないぐらいの気持ちを持って」とか「こっちも突き放すところは突き放す」とか、被災地の甘えは許さんぞって脅してるわけで、挙句には「客待たしてどうする」みたいなことも口走っていた。こやつは、お客さんのつもりなのか。逆だろう。被災地にとってみれば、このくそ忙しいのに大名旅行されちゃ迷惑なだけなんだから、本来ならふんぞり大臣が腰を低くして「お忙しいところすんません」と言うのが礼儀というもの。

 それにしても、この言葉使いの横柄さってのは、いい歳こいて親の顔が見たくなります。おそらく、レイシスト知事が相手だったらこんな口の利き方しないだろうし、できなかったに違いない。岩手の達曽君も、宮城の村井君も、ニコニコ相手してないで、怒鳴り返してやればよかったのにとつくづく思う。「ここからはオフレコ」」って言い放つ時の権力握った小心者の卑屈さをとんとご覧ください。

松本復興相、宮城県知事と会談

 ところで、赤旗が、日本原子力文化振興財団がまとめた「世論対策マニュアル」について報じているのだが、予想していたとはいえ、そのエグさにはもう腹が立つというより、呆れます。曰く、

・繰り返せば刷り込み効果
・文科系は数字をありがたがる
・良識的コメンテーターの養成
・テレビディレクターに知恵を注入
などなど

原発推進へ国民分断、メディア懐柔 これが世論対策マニュアル

 ようするに、原発推進する輩ってのは、「今」がよければなんでもいいのであって、将来のことなんか知ったこっちゃないってことです。1983年に当時の敦賀市長が講演でぬかした言葉こそ、原発推進する人たちの本音なんでしょうね。

「原発は金のなる木。棚ぼた式のまちづくりができる」

「そのかわり百年たってカタワ(講演録ママ)が生まれてくるやら、五十年後に生んだ子どもが全部カタワ(同)になるやら、それはわからない。わからないけど今の段階ではやったほうがよい」

(東京新聞「こちら特報部」より)

 おお、コワッ!!

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2010年8月 6日 (金)

「生誕100年山本薩夫特集」は必見!

 今週は、NHK-BS2で「生誕100年山本薩夫特集」が始まった。昼の部はさすがに観る時間がないが、夜の部はしっかり鑑賞。『金環食』『不毛地帯』『白い巨塔』ときて、昨夜は『華麗なる一族』。どれも重厚な作品だが、なかでも『金環食』は八ッ場ダムと重ね合わせるとなかなか面白い。原作は石川達三。九頭竜ダム汚職がモチーフになっているこの作品で問題になっている政官財の癒着の構図は、八ッ場ダムだけでなく辺野古への基地移設にも通じているはず。それにしても、「社会派」なんて言葉は遠くなりにけりなのでしょうか。

 7月30日のブログでちょっと触れたけど、食えない男の野中君に対するフリージャーナリスト上杉君の逆襲がどうやら本格化してきた。昨日アップされた「週刊上杉」によれば、野中君がTV局宛に訂正文を送ってきたそうだ。ただし、ご本人にはなしのつぶてということで、さらに怒りがヒートアップした次第。ま、官房機密費については、この食えないオッサンの中途半端な暴露発言が尾をひいているわけで、なんらかの思惑がきっと裏にはあるんだと思う。だから、上杉君のように執念深く官房機密費を嗅ぎまわられるのは、実は迷惑なのに違いない。おそらく、何らかのメッセージが暴露発言には込められていたはずで、それは相手にしっかりと通じたのではなかろうか。だから、もう官房機密費については触れてほしくないというのが、偽らざる心境なのだと思う。

 でも、食えないオヤジはちょいと読み間違っちゃったんだろうね。まさかフリージャーナリストがこんなにもしつこくこの問題を追及してくるとは予想できなかったんだろうね。で、いつもの調子でTVを通じて恫喝したのはいいけど、さらに怒りに火をつけちゃったってところなのだろう。コラムの最後には、BPO(放送倫理・番組向上機構)の放送人権委員会への提訴を示唆しているから、とことんやって食えないオヤジのはなをあかせてほしい。

 BPOといえば、TV朝日の『報道ステーション』が、「放送倫理上問題あり」と指摘された。
敷地の境界線にまつわる揉め事から起きた隣人による老夫婦殺人事件で、被害者がいやがらせをしていたことが事件の背景にあるかのような印象を与える番組作りが批判されたものだ。事実を伝えるのがニュースであるはずなのに、TVってなぜか加工しようとするんだよね。面白い必要なんかないのに、何かフックをかけないと気がすまないというのはTV製作者の「性」だと思うのだが、ニュースでこれやられちゃたまんない。ま、ニュースを装ったワイドショーって思えばいいんだろうけど、なんかどんどん劣化してるのね、TVって。

 小沢狂想曲なんかだって、ひょっとしたら人権侵害の面がなきにしもあらずで、BPOに訴えたらどうなるんだろうね。嘘流した新聞やTVだってあったんだから、民主党もそこんとろをとことん追求したら面白いと思うけどね。

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2010年6月20日 (日)

3000本安打が泣いてるよ。

 オランダ戦、日本は大健闘でしょう。前半を0対0で折り返し、後半10分も経たないうちに1点取られて、普通ならここからガクっといくはずなのに、集中力を切らさずよく戦い抜いたと思う。終わってみれば、シュートの数は日本の方が多かったわけで、守りに徹しながらも、要所ではしっかり攻撃もできていたというこではないでしょうか。にわかサッカーファンにも納得のゲームでありました。デンマークもカメルーンに逆転勝ちして勝ち点で並んだから、次のデンマーク戦が一次リーグ突破を賭けた正念場。キックオフが日本時間で夜中の3時というのがちょいと辛いけど。

 で、江川紹子さんと張本氏との一件の続きです。今朝の『サンデーモーニング』はこの一件に関して、どんなコメントをするか注目していたのだが、まったくスルー。張本氏は何事もなかったように、「喝」だの「アッパレ」だのいつにもましてお元気のご様子。だめだね、これでは。その他のコメンテーターの皆さんもシラっとしたもので、なんだか虚しくなってしまった。

 一部メディアもチラホラ報じてはいるが、その論調は概ね「そんな大げさな問題ではない、何騒いでるの」って感じで、このままウヤムヤにしたいらしい。こんな現状を江川さんは、「東スポ買ってきた、なう。唖然、茫然。張本さんは怒ってないし、TBSは私を降ろそうとしなかったし、私が勝手に騒いだだけ、という構図が作られつつある、ということなんですね 」とつぶやいていたけど、僕も昨日の東スポの記事を読んで「ああ、やっぱりね」と思ったものだ。

 なんともこずるいやり方だ。おそらく、TBSも張本氏もこんな大事になるとは思わず、タカをくくっていたのだと思う。でも、インターネットってものがあることを忘れてたね。情報はどんどん拡散していく。で、今度はスポーツ・マスコミなどの一部メディアを使って、どうにか誤魔化そうとしてるんだろうことは容易に想像がつく。ようするに世間を舐めてるってことだよね。野球人としてはいっちょ前かもしれないけど、もう少し社会人としてのお勉強しましょうね。

 そして、TBSは張本氏の要求をのんで江川さんに降板をお願いしたという事実を隠蔽しないこと。『サンデーモーニング』は報道局制作なんだから、理不尽な圧力には毅然とした態度で臨まないとね。結局、長いものにまかれろってことなんだろうけど、張本氏の圧力くらいで腰砕けになってるようじゃ、権力を監視するなんてことはとてもとても・・・。ま、TBSにはこれからも何の期待もしないけど、できればベイスターズからも早く手を引いてくれないかな・・・そこのところもよろしくね。

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2010年6月19日 (土)

TBSは死にました。

 スペイン、フランス、ドイツが負けて、今回のワールドカップは波乱の予感。ひょっとして今夜のオランダ戦、日本が勝っちゃうかも・・って、んなことないか。ま、引き分けだったら大金星。果たしていかがなりますことか。

 ワールドカップのおかげで、しばらくはその他のスポーツの影が薄くなりそうだが、なかでも野球は大打撃でしょう。ただでさえ視聴率が下がっているところにもってきて、ワールドカップだもんね。で、野球がらみでちょっと見過ごせない出来事がある。なんと、江川紹子さんがTBSの『サンデーモーニング』を降板させられたのだが、その原因が野球評論家の張本勲氏の横ヤリなんだとか。

 事の起こりは、5月23日放送の番組内でのこと。張本氏のコメントに対して、江川さんがちょいと口を挟んだのがいけなかったのだとか。江川さんのツイッターによれば・・・

(江川さんのツイッターより)

出演予定だった6月20日のサンデーモーニングにできなくなりました。5月23日の放送での私の言動について、張本勲氏が立腹し、江川を番組に出さないようTBS側に求めたためです。TBSは、張本氏の主張を受け入れ、私を出さない、と決めました。7月も同様の理由で出演できません。詳細は後で

ちなみに、張本氏は楽天の岩隈投手について「カツ」を叫び、「無責任」と断じました。それに対して、私が驚いて「え~っ」と声を発したことが許せないのだそうです。

ちなみに、サンデーモーニングはTBS報道局の番組です。話し合いの中で、私は「TBS報道局にとって、何が大事な価値観か、よく考えて欲しい」と述べてきました。その結果が、これです。非常に落胆しています

そのあと2,3のやりとりはありましたが、張本氏が許せないのは、最初の「え~」というリアクションなんだそうです

張本氏の要求は、「江川と同席したくない」ではなく、「江川を番組に出すな」というもの。20日に私を出演させれば、それ以外の日も、張本氏は出ないと主張されたそうです。

実は、張本氏が「江川を出すな」と要求されたのは、これが2度目で、最初の時は関口さんが助け船を出して下さいました。今回は、関口さんが何を言っても譲れないと、張本氏が主張されたそうで

(引用終わり)

 実際の番組の書き起こしを、『きっこのブログ』さんが紹介してくれているので詳細はそちらを参考にしてください。

 ようするに、シロートの江川さんに突っ込まれたのが気にくわなかったようだが、張本氏の評論ってほとんど感情論だったり、思い込みによる断定だったり、とてもじゃないがプロの評論家とは言えない粗雑なものが多い。僕が『サンデーモーニング』を観なくなったのも、大沢親分と張本氏の独断と偏見が目に余るからで、江川さんのコメントはよくぞ言ったりというものなのだ。ずいぶん前のことだが、伊良部投手がヤンキース移籍にからんで糾弾と揉めていた時に、この二人は伊良部の個人攻撃を盛んにやっていた。なかでも、これって差別じゃないのかと思ったのが、「伊良部は目つきがおかしい」とかどうとか野球とはまったく関係ない人格を攻撃したことだ。以来、この二人は信じないことにしている。

 今回の江川さんに対する張本氏の対応は、大人気ないというよりも言論の自由に対する挑戦といわれても仕方がない愚挙だと思う。そして、それに乗っかって江川さんを降板させたTBSの腐敗ぶりはあまりにも度し難い。この局はもうどうしようもないな。

 TBSがオウムによる坂本弁護士一家殺害事件の片棒を担いだ時の筑紫さんの言葉が改めて思い出される。「TBSは死にました」

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2010年5月 7日 (金)

またひとり本物の役者が逝ってしまった。

 「性格俳優」って言葉がこれほど似合う役者はいなかった。2日に亡くなった佐藤慶さんである。雑誌『ブルータス』のファッション特集で、佐藤さんにモデルとして出演していただいたのは、かれこれ20年以上も前。インタビュアーは、いまは亡き、作家の永倉万治さんだった。撮影は、立木義浩さん。スタイリストは、映画『おくりびと』のスタイリングを担当した北村勝彦さんという、今思えば何という豪華なメンバーだったことか。そして、みんな若かった。

 確か、ロケは八王子当たりの飛行場の跡地だったと思う。廃墟となった格納庫で、ニヒルな役者は見事に大人のエロスを演じてくれた。寡黙ななかにも、カメラを凝視する時の眼光の鋭さがとても印象的だった。佐藤さんの特徴的な横顔のシルエットが表紙を飾ったのを覚えている。

 その特集には、緒形拳さんにも出演していただいたが、日本の映画を支えた役者がまたひとり逝ってしまった・・・合掌。

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 財政破綻を発端にしたギリシャのデモでは遂に死者まで・・・。イギリスの総選挙では13年ぶりの政権交代も与党は過半数に届かず、2大政党制にひずみが起きつつある。世界はどうなっていくことやら、なんていらぬ心配している場合じゃないのだが、今朝の朝日の社説はちょっと変だぞ。

 「公約でないとは恐れ入る」という見出しで、鳩山ポッポ君の言葉を引き合いに出して、沖縄の基地問題を論じているのだが、最後に「移設問題とは、『抑止力』と沖縄の負担軽減という困難な二正面作戦に他ならない。そのことは初歩の初歩のはずではなかったか」と締めくくられている。おいおい、普天間の海兵隊が抑止力ではないということは、多くの軍事専門家が言っていることで、それこそ初歩の初歩じゃないのか。それとも、そんなことは知ったうえで、敢えて「抑止力」を声高に叫ぶことで基地の必要性を説こうとでもしているのだろうか。もしそうなら、自民党がやってきたこととまったく同じだね。何度も書くけど、「抑止力」というまやかしはもういい加減にしなさい。そんなまやかしが通じなくなってきていることにすら気づいてないとしたら、大馬鹿者としか言わざるを得ない。もう、高みの見物している場合じゃないんだよ。なんてったって、国を危うくするのは、こうしたメディアの傍観者的態度なんだからね。

 

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2010年4月22日 (木)

3DTV、党首討論、そして借金だらけの沈没船。

 映画『アバター』がきっかけとなって、映像メディアのキーワードはすっかり3D一色になってしまった。そうこうしているうちに、TVまでこれからのトレンドは3Dなんだとか。いまだにブラウン管TVの我が家には、まったく縁のない話ではあるのだが、それにしてもハードばっかり進化してどうするんだろうね。オバカなワイドショーが3Dになったからって、あまり意味があるとも思えないし・・・。スポーツ中継やアニメ、ゲームソフトなんかは3Dになれば面白いかもしれないが、果たしてどうなるんだろうね。

 その昔、ウインドウズ95が出るちょっと前にインターネットTVというのが発売されたことがあったけど、結局のところPCの普及とともに消えてしまった。インターネットをTVと同じようにお茶の間でって発想だったと思うが、ようするにインターネットがとてもパーソナルなものだということがわかってなかったわけね。3Dも、たとえばゲームソフトでその効果が期待されているようだけど、だとしたら、TVでなくてもいいんだよね。というより、ゲームならばTVである必要はない。

 とどのつまり、3DTVの未来はソフト(番組)づくりにかかってくる。となると、いまのTV屋さんでは無理じゃないかな。結局、映画やドキュメント、アニメといった分野以外に、TV独自の3D番組を作れるとは思えないのだが・・・。でも、3D用のメガネをかけて家族でTV観てる図って、あまりゾッとしない。もっとも、メガネなしでもOKという方式もあるようだけどね。

 昨日の党首討論は、相も変わらず谷垣君は口だけの評論家をしていた。普天間問題に絞り込んだまではいいけれど、何の具体策もないから討論が成立しない。いつまでも鳩山ポッポ君の対応を追及してるだけじゃダメなんだよ。挙句の果ては、「札束でほっぺたをたたくようなやり方はしませんから」って逆襲される始末。これじゃ立場がないってものだ。それもこれも、口だけ評論家の谷垣くんが、これまでの自民党政権のあり方を総括してないからなんだよね。いい子ぶっちゃって、ドラスティックに党内改革ができないから、党首討論も迫力を欠いてしまう。

 ドラスティックな党内改革ができないことを逆手にとられて、口だけ男の舛添君にはいいように振りまわれて、とうとう離党されちゃった。ま、口だけ男の離党は、それはそれでけっこうなことなんだが、谷垣君にはちょっとした痛手であることは間違いない。

 それにしても、口だけ男の離党、そして新党結成は、何の意味があるんだろうね。そんなに党内改革をしたかったんなら、去年の党首選に出ればよかったのに。結局、青木やシンキロー森の懐柔に負けちゃったんだからさ、情けないったらありゃしない。そして、ここへ来ての離党だって。「打倒鳩山政権」とかほざいてるけど、政策はどうなってんだ。チピッコ大将の荒井君なんかの改革クラブの何人かが参加するらしいが、ほざいてるわりには小粒なメンバーでいまひとつ気勢があがりそうもない。

 口だけ男は自民党総裁を狙っていたはずなんだけど、ここにきて離党したってことは、おそらく自民党の抱える借金に恐れをなしたのかもね。メガバンクに100億円を超える借金があって、それは総裁と幹事長が保証人になってるわけだから、仮に総裁になったって借金も抱えることになる。自民党は議席を大幅に減らしたから、今までみたいに政党助成金も入ってこないし、野党だから企業献金もこれまでのようにはいかない。借金満載の沈没船から逃げ出したというのが、当たらずといえど遠からずってところじゃなかろうか。

 ところで、党名はどうする、舛添君。かなりのギャグかましてくれないと、話題になんないかもよ^^

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2010年4月 5日 (月)

「偽装投票」の説明責任はどうなるんだ、ご両人。

 もはや週明け恒例の世論調査がぞろぞろ。鳩山内閣支持率急落、これも毎回横並び。そろそろやり過ぎに気づいたらどうだろう。毎週やられたんじゃありがたみも薄れるというものだ。それに、視聴率調査と同じで、周辺で世論調査のお願いされたなんて話も聞いたことがない。なんとか段階方式とか、仰々しい調査方法を誇示しているが、毎週やってるってことは、それだけ経費も安くあげってるってことでしょう。でなけりゃ、広告収入減って、部数も伸び悩んでいる経営状況で、こうしょっちゅう世論調査できるわけないもんね。

 いいかげにしてほしいと言えば、毎年改編期になるとTVを占拠する特番ってやつだ。今年もひどかった。偉そうなこと言ってるけど、しょせんは何も考えてないんだね、TV作ってるひとって。何も考えてないどころか、こう毎年同じようなこと繰り返しているということは反省もないってことか。恥ずかしくないのかな、こんなことしてて。したり顔で司会とかしてるタレント気分のアナウンサーもお気楽なものだ。

 TVって許認可事業ってことを忘れちゃ困る。単なる私企業じゃないんだからね。放送法にはちゃんと

1.公安及び善良な風俗を害しないこと。
2.政治的に公平であること。
3.報道は事実をまげないですること。
4.意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること。
 と記載されているんだから、政治ワイドショーやるときは、気をつけることだね。おちゃらけたタレントの井戸端会議してる場合じゃないんだから。そんなことしてると、ビシバシ権力から規制されるような危険な時代がやってきても、反論のひとつも言えなくなるよ。その時は、是非とも責任を取って欲しいものだ。
 
 おばさん顔の若林君の「偽装投票」って、このまま終わっちゃうんだろうか。魔が差しましたで一件落着する問題とは到底思えないのだが、政治家もメディアも反応が鈍い。これって議会制民主主義の根幹を揺るがす問題ではなかろうか。参議院のドン・青木君も頼んだ覚えはないというけど、にわかには信じがたい。これまでだってやってたんじゃないの、と疑われても仕方がない状況だよね。あれほど小沢君と鳩山君に説明責任って迫ってたんだから、ここはみんなが納得できる説明責任を是非とも果たしていただきたい。メディアももなぜ説明責任を迫らないのか不思議だね。

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2010年3月 9日 (火)

懐かしの『世界残酷物語』を思い出す。

 国民新党と社民党が普天間基地の移設案を提示したが、どうもいまひとつ煮え切らない。国民新党のキャンプシュワブ陸上案は、先日も書いたように同党の下地君の親族が利権に絡んでいる可能性があるし、おそらく最悪のシナリオではないだろうか。社民党は党内がまとまりきらず、なんとも歯がゆい。県外にこだわるならこだわるで、もっと毅然とした態度で具体的な移設候補地を明言すべきだ。党是にもかかわることなのだから、極端なことを言えば連立を離脱するくらいの覚悟がなければ、党の存在理由も問われることになる。

 なんかキャンプシャワブ陸上案に傾いているような流れだが、へたすると民主党政権が瓦解するよ。いったい、これまでどんな議論をしてきたのだろう。納得いかん。

 アカデミー賞の作品賞はおおかたの予想を裏切って『ハート・ロッカー』が受賞。アメリカ国内ではすでにDVDが発売済みとか。これからは日本でひと稼ぎというわけか。長篇ドキュメンタリー賞の『ザ・コーヴ』は、以前TVでちょこっと紹介していたから大筋は知っていたが、その昔のヤコペッティの『世界残酷物語』をなんとなく思い出した。主題歌の『More』が大ヒットしたが、内容はやらせも満載の世界の野蛮で残酷な奇習・風俗を描いたドキュメンタリー映画だった。それに比べれば、かなり政治的メッセージの強いもののようだが、どうなんだろう。いやだけど観てみるか。

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