東電にとっては決死の消防隊員もただの下請けか!?
梅雨入りが今年は早まって、福島第一原発の作業もさぞや厄介なことになるだろう。放射能汚染水はダダ洩れ状態なわけで、雨が降ればますますその量は増えるんだからね。
で、なんでも今年の夏は、首都圏の海水浴場で開場中止になるところが出てきたそうだ。一応、その理由は、「大震災によるガレキが海中に散乱している」ということなのだが、果たしてそれだけだろうか。放射能汚染水は大海原で希釈されるという話があるのだが、実はそう簡単なことでもないらしい。一説によると、汚染水は淡水で、海水とは比重が違うからそうたやすくは混じり合わないらしい。で、沖合いにも流れて行かないから、海岸沿いに南下するのだとか。そうなったら、海水浴なんてしている場合じゃないもんね。そんなことも考慮に入れた海水浴場の開場中止だとしたら・・・・。
海の汚染がどれほど進んでいるか、その実態が定かでない原因のひとつが、東電の情報隠蔽体質にあるわけで、昨日は震災直後の放射線の測定値を隠蔽していたことがバレちまった。さらに、東京消防庁が決死の放水を実行した時に、万が一の退避先も教えていなかったんだとか。今朝の東京新聞「こちら特報部」は、福島第一原発の「下請け労働者守れ」というテーマで、過酷な現場の実態をレポートしていたが、どうやら「被曝が多い場所は請負にしてほしい」と組合の要請があり、以来、労使一体となって危険な作業を請負化していったのだとか。「オイ、オマエ・・・。取材した下請け業者は『東電さんに名前で呼ばれたことはない』と話した。(中略)『私たちは人扱いされていないから』と寂しげに笑った」というろくでもない状況にあるらしい。ひょっとしたら、決死の放水を決行した東京消防庁の隊員をも「下請け」的な感覚で傍観していたんじゃないのか、東電は。
さて、レイシスト知事が、2020年のオリンピック候補地に立候補すると口走っている。花見自粛して、オリンピックとは、バッカじゃなかろか。確実に頭のネジがゆるんじまっているようだ。定例記者会見では、自然エネルギー導入について問われ、「ダメ! コストかかって出力なくて。コストパフォーマンスがダメです。風車とか太陽光パネルって、電気の供給量は知れててね。やっぱり日本の産業全体を考えなきゃ」だとさ。その一方、天然ガス発電所を東京港に新設しようなんてことをぶちあげているんだが、おそらく利権のニオイを嗅ぎつけたんだろう。ひょっとしたら、経団連の薄汚いオッサンと裏で組んでるなんてことも考えられる。いずれにしても、時代にフィットしない古臭い感性の御仁が知事に君臨しているんだから、都民にとってはこんな悲劇はありません。
ところで、福島県が全県民の健康調査実施に動き始めたようだ。で、笑っちゃうのが、健康調査に関する検討会議の座長に長崎大学の山下俊一大先生が就任したことだ。「ニコニコ生活していたら放射能は怖くない」なんてデマを吹聴する大先生は、ひょっとすると自分の研究に県民を利用してるんじゃないのか。ハッキリ言って、モルモット代わりにしようってんじゃないだろうねえ。こんな曲学阿世の輩を登用する福島県知事は、さすが偽黄門コーゾーの甥っ子だけのことはある。20ミリシーベルトはそのままに健康調査なんておためごかしで誤魔化そうとは・・・。こんな知事に、修羅場の県政をまかせるしかないとは、これもまた悲劇であります。
最後に、民主党の憲法調査会が憲法論議を再開するそうな。調査会長に就任した元害務大臣の前原君は、「白地からしっかりと議論することが大事だ。新たに国の根幹である憲法をわれわれ自身で作り上げる気持ちでやっていく」とさ。おいおい、そんなこと誰も頼んだ覚えはないよ。「新たに国の根幹である憲法をわれわれ自身で作り上げる気持ちでやっていく」なんて大きなお世話なんだからね。ま、本人は外国人献金問題を閣僚辞任というパフォーマンスでうまく乗り切ったつもりなんだろうけど、大震災と原発(人災)事故がなかったらどう転んでいたかわからないんだよ。なのに、そのドサクサにつけこんで憲法論議とは・・・。そなことの前に、被災地に乗り込んでガレキのひとつでも運ぶこった。被災地で額に汗して働けば、湯上り顔もいっそう爽やかになろうというものじゃないか、ねえ、前原君。四の五の言わずに、被災地に行って働け!
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