テレビ朝日『相棒元旦スペシャル』のラストシーンにおける杉下右京のセリフは、報道局こそが権力へぶつける言葉だろう!!
年の初めに改めて思う。テレビってオワコンの極みなんだね。相も変わらず芸NO人の悪ふざけを垂れ流すばかりで、そこにはクリエイティビティのカケラもない。「電気紙芝居」と揶揄されながらも必死になって「テレビとは何か」を追及した先人たちはさぞや草葉の陰でため息をついていることだろう。
そんな正月のテレビにあって、テレビ朝日『相棒元旦スペシャル』のラストシーンにおける杉下右京のセリフがちょいと話題になっている。秘書による殺人に関わっていた与党幹部に対して、最後は金目のノビテルを彷彿とせる辛辣な言葉が右京を口を突いて出てくる。こんな具合です。
「なるほど、あなた方にとって低賃金で働く労働者は国民ではなくモノというわけですか 確かに彼らはあなた方のように何かあればすぐ病院の特別室に入れるわけではない。しかし、そんな人々にも大事な家族や生活がある。どんな人にも守りたいと思うそれぞれの幸せがあるんですよ」
「12歳の少年が何もかも受け入れて諦めて、この世は自己責任だという。困った時に助けを求めることすら恥ずかしいことだと思い込まされている。それが豊かな国と言えるでしょうか? 公正な社会と言えるでしょうか?」
「自分たちの利益しか考えない愚かな権力者たちが、このような歪んだ社会をつくったんですよ!」
— こっけ (@kokekoke1001) January 1, 2022
ドラマとしてはこれまでの元旦スペシャルに比べて物足りなさがあるんだが、最後に右京が与党幹部にぶつける言葉は、まさにいまの社会状況への批判であり、これこそが制作現場の矜持だったに違いない。これがガス抜きではなく、テレビというメディアが権力と対峙する決意表明になってくれたらいいのだれけれど・・・。
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